改造人間 ページ46
.
「ははっ、凄いねおねーさん、
体の芯が熱くなる」
最初から強い呪考を使ったせいで頭が割れそうになるけど、必死に抑え、目の前の呪霊に集中。
ニヤニヤしてんのがほんっとにムカつく。
「じゃあ、次は俺の番と行こうか」
『っ…！』
突然、早い動きで私のお腹に蹴りを入れてくる。
呪いってもっと女に優しくできないの？
こちとら、治ったばかりなんだわ。
「あれ、なかなかいいの入ったと思ったんだけど」
『こんなんで、やられてたら一級なんてやってらんない』
"火球"
ツギハギの横から強い光を発した火の玉が降っている中で、薙刀を扱いながら攻める。
呪具を使うのは久しぶりで、見た目通り結構重いものを振り回すわけだから負担が大きい。
あー、生きてたらちゃんと訓練しなきゃ。
「おねーさんさ、隠してるようだけどめちゃくちゃ負担かかってるんじゃない？」
『なんの、ことだかっ…！』
悪いけど、呪霊に気遣ってはもらいたくない。
ただでさえ、イライラしてんのに話しかけてくんな。
「んー、今日の俺の用事は殺しじゃないんだ」
だから、コイツらと遊んでなよ。
いつの間にか、私の横に来て耳で囁く。
速すぎる。
気づいた時には呪いは部屋から出て逃げてしまった。
取り残された私の前には。
『改造人間…』
「ころシ、テぇ…」
「タズけて」
「ア"ぁアア…」
『ほんとに性悪』
呪いを殺すのは慣れてるが、人を殺めたことなんてないんだから、やめてもらいたい。
10体はいるであろう改造人間。
不完全なのか私に懇願してくる。
はぁ、とため息をついて、私の前にいる改造人間全てに意識を集中。
また、硝子に治癒してもらわなきゃ。
"
..
目の前が強い光で覆われた後、バタバタと倒れる改造人間達を見てから、私もその場に倒れかける。
はぁ、はぁ、と呼吸が浅くなり、口から血が、そして頭が死ぬほど痛い。
喉が焼ける。
苦しい。
助けて。
『ごじょ…う』
無意識に発した言葉は、暗闇の部屋の中で消えていった。
.
洸炎.強い光と炎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2930人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「夏油傑」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なち(プロフ) - 楽しい作品読ませていただいてます！ありがとうございます。本当ならここで作品の感想とか書くのでしょうが、頭痛の表現がめちゃくちゃ共感してしまい衝動的にコメントしてます。。除夜の鐘を鳴らされてる気分本当に共感しかないです！これからも読ませていただきます！ (12月3日 0時) (
レス) @page29 id: 95ed38705c (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - リサっペさん» 返信遅くなり、大変申し訳ありません。続編はこちらの都合上削除させていただきました。更新がうまくできておらず、URLが貼られている状態になっていました。申し訳ありませんでした。 (2021年6月26日 19時) (レス) id: 467d149bfa (このIDを非表示/違反報告)
リサっペ(プロフ) - 続編のUR Lとべません！！ (2021年6月6日 21時) (レス) id: 8897e851e9 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - 黒蝶 かぐやさん» 返信遅くなり申し訳ありません…！！なるほど！めちゃくちゃ良い案ありがとうございます…！！！使う機会がありましたら使わせていただきます(_ _)ありがとうございました〜！ (2021年4月17日 15時) (レス) id: 467d149bfa (このIDを非表示/違反報告)
黒蝶 かぐや - すいません。色々と考えてみたんですが、火を使っているとのことなので...こんな感じです。 (2021年4月2日 10時) (レス) id: 57d0ae7b34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しずく | 作成日時：2021年2月15日 19時
