☆過去編1 ページ18
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当時私は14歳だった。
親もいない。家もない。食べ物ない。
何もかも無かった。
残っていたものというのならば、この忌まわしい能力だけ。
この能力さえなければ、あの能力さえなければ…
何度考えた事か、
死んでしまおうか、死んで楽になってしまえばいいのではないか
もう疲れた、誰か私を助けて
誰か…私の傍に
一人は寂しい
こんな事を毎日考えていたある日
一人の男性が私をポートマフィアに誘ってくれた。
その男性は私に家を用意してくれた。
他にも、食べ物を用意してくれた。
そして、家族の代わりに友達を用意してくれた。
こんなに嬉しいことは生まれて初めてだった。
私は男性が用意してくれた友達と仲良くなった。
歳を聞いたら、私と同い年ですぐに仲良くなって色々な話を聞いたら、私と同じで親を無くし、家を無くし、食べ物も無かった。
私と同じ境遇の子がいるなんて
なんて、嬉しいんだろう。
この子達となら私は…
その後、私達は男性にこの忌まわしい能力の使い方を教えて貰った。
少しは使えるようにはなったがまだ使い物にはならない。
とある日、私を拾ってくれたその男性はこう言った
「明日、太宰君と君のお友達と一緒にとある場所に行って欲しいんだけど、いいかい?」
『はい、森先生…』
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作者名:豹犂 | 作成日時:2018年9月28日 20時