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わがまま王子 07 ページ7

「す、き……ってまさかそんな。」






むしろ嫌い、になるはず





「だって俺、主なのにバカヤロウって言われてっ」





昔っから逆らう人間は大嫌いだった。




「俺っ、俺っ……」





あいつのこと、好きになるわけなんて絶対








.









.









「絶対、なんてないと思うよ」



.







.









「その人の表情、忘れられなくてずっと悩んでるんでしょ?」







.








.








「それって、完全に恋じゃん。」







.








.








どくん、と





あの時、藤ヶ谷に掴まれたとこに





血がぶわっと流れ込む感覚





熱い





と思いながら





触れられたところに




左手を重ねる









「それも、忘れられないから、でしょ?」



「っ……!」









あぁ、そうか






俺、は






「好きに、なっちゃった、のかなぁ……」







人生で初めて






人を本気で好きになったんだ、と





思った。









────






.

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作者名:ちぇりリン | 作成日時:2017年10月15日 4時

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