第6話 ページ6
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椎名涼は真実はどうであれ、確かに最後まで俺にとっては相棒の少年だった。
それはあくまで役柄での話だ。
そこから暫くはセット売りにされてた俺達はふたりで雑誌に載ったりテレビに出ることも少なくなかった。
しかも真実暴露回までは涼は頭がいい“男の子”のままだ。……学校の女子なんかはガチだった気がする。
仲良く肩を組んだりもした。……おい笑うな！
だいたい察し着くだろ……俺は気が気じゃなかった。
周りにいるのはドラマの内容を知らない、Aが女だって知らない大人ばっかり。
それを知ってるのは俺だけ。
カメラマンに「緊張しなくていいでしょ！男の子同士なんだし」とか言うやつもいて今すぐにでも叫んでやろうかと思った。
「それで？向こうはどんな感じだったわけ？」
「何も変わらない。アイツにとって俺は隼人で、隼人は俺だからな」
「はぁ？」
「だから、結局どっちにしろアイツにとっての俺達は“相棒”なんだよ！…多分今でもな」
「ふーん……天馬にとっては違うんだ？」
「そ、それは…」
何故か俺達2人にだけ知らされていなかった続編。
…俺でさえ戸惑ったんだ。
きっとアイツは俺以上に戸惑ってる。
あれ以来俺達が共演することは無かった。
アイツは主に舞台をメインで活動してたからな、会うこともなかった。
だからアイツにとって俺は隼人のままだ。
もう10年経った。
俺にとっての10年はあっという間だったけど、アイツにとっては違うかもしれない。
情報は知ってても、今会ったらどう見えるのか分からない。……おい、その目はやめろ。変な意味じゃない！
俺はそれなりに恋愛モノでヒーロー役を演じてきたし、女優との絡みもなかったわけじゃない。…だからその目やめろって！
でもアイツは違う。
今回のドラマで、初めてアイツは“ヒロイン”なんだ。
しかも相手はずっと隣合ってたはずの俺。
椋の持ってるマンガにもあるだろ？幼馴染もの。
例えるならあんな感じだ。
「考えてみろよ。椋が実は女の子で十座さんとキスシーンやるのと同じだぞ？」
「いやそれはなんか違うと思う」
「まぁそんな感じなんだよ！上手く言えないけどな！」
「連絡取ってみればいいじゃん」
「その頃の俺達は携帯を持っていない」
「あぁ……連絡先知らないのか」
つまりはな、この10年アイツは“涼”のままだった。
それが急に隼人とキスシーンなわけだ。
それどこの同人誌？ってなるわけだよ。
「違うと思う」
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春野さん(プロフ) - 完結おめでとうございます！タイトルからこんな風に繋がるとは思ってなくて、思わず涙が出ました。本当に素敵な作品だと思います。この作品に惹かれたのがきっかけで天馬最推しになった位(笑)次回作やアナザーストーリー、あれば期待しています、頑張ってください！ (2018年8月31日 10時) (
レス) id: 43b6e8fc40 (このIDを非表示/違反報告)
ゴム手袋(プロフ) - いいところで更新停止ー！！！めちゃくちゃいいとこでー！！！待ってますー！！！！！ (2018年8月7日 10時) (レス) id: 2405ca442d (このIDを非表示/違反報告)
一華 顕音(プロフ) - 狂さん» コメントありがとうございます！嬉しいです…！頑張ります！！ (2017年12月30日 16時) (レス) id: f13dd29270 (このIDを非表示/違反報告)
一華 顕音(プロフ) - Mareさん» コメントありがとうございます！更新できるように頑張りますね！ (2017年12月30日 16時) (レス) id: f13dd29270 (このIDを非表示/違反報告)
狂(プロフ) - とても引き込まれました！頑張ってください！ (2017年12月29日 11時) (レス) id: 4e15e8f7b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一華 顕音 | 作成日時：2017年12月7日 17時
