第63話 お前だけ【Silk side】 ページ16
歩きながら、くるくると変化する彼女の表情を眺める。
｢そんなに楽しいか？｣
尋ねると、キラキラしたままの瞳が振り返って、大きく頷いた。
｢そうか。｣
そう言う俺は、なんだか満足そう。
そうしていたら、ぴたりと急に彼女の足が止まる。
なんだ？次はどうした？
そう俺が聞く前に、
｢ねぇ、あれって…。｣
彼女の声がして、
その細くて白い指が差す方を辿ってみると、
｢あぁ。あれね。｣
俺達からすれば、ジュース屋、
正確には、赤黒い血液を売る店、があった。
｢大丈夫だ。人間なんて、高価な血液は売っていないから。｣
そう言いながら、彼女の方を見ると、揺れる瞳。
｢見たくなかったら、見ない方がいい。｣
そう声をかけると、彼女は、すっと視線を下げてから、こちらの方を見た。
｢…シルクはさ。｣
｢うん？｣
｢今までさ。｣
｢うん。｣
｢色んな女の人の血、すったの？｣
そういう彼女は、ちょっと口を尖らせていて。
なんだか、可笑しくなった。
｢焼きもち？｣
｢んーん、違う。気になっただけ。｣
なんて。
目をそらしながら、言うのがまたかわいい。
｢ふぅん。｣
なんて。
俺もちょっとわざとらしく鼻を鳴らしてから、
｢そりゃな。美味いもんは飲むわな。｣
と言うと、
彼女は、｢そっか。｣とそっぽを向いた。
それを見てから、彼女の頭をぽんぽんと叩いて、
｢ばぁか。冗談だよ。お前以外に、飲んだことなんかねぇよ。｣
と笑い飛ばす。
｢俺達は、お前に会うまで、女の血は飲めねぇんだよ。｣
｢そうなの？｣
｢人間の、特に女の血は、神聖なものだとされてる。｣
だから、お前だけ。
少し大切に言った。
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wakame(プロフ) - HANAさん» わぁぁああ！！！お久しぶり！！！HANAしゃんんん！！待たせたぁあ！！！ また書いていくよ〜！！！(*´ω`*) (2020年4月17日 14時) (
レス) id: 83c6b9e631 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - Mikaさん» 大変お待たせしてしまいました…！！ ぼちぼちと更新再開していけたらと思っております！！ (2020年4月17日 14時) (レス) id: 83c6b9e631 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - うわぁぁぁん、更新だぁぁぁヽ(；▽；)ノ (2020年4月17日 7時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
Mika - 未だに更新待ってるのは私だけですか…？ (2019年10月13日 12時) (レス) id: 37a1820ea0 (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - 更新！更新！更新〜！！！！ありがとうございましたぁ！！！ (2018年7月13日 19時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
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