☆背中 1【Silk】【カノ〜〜ーんさんリクエスト作品】 ページ40
カノ〜〜ーんさん、リクエストありがとうございました！！
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薄らと目を開けると、薄暗い部屋にいた。
頬には、コンクリートの冷たさ。
息を吸うと、埃っぽい臭いがした。
ここは…？
眼の前はぼやけていて、しっかりと見ようとすると頭がズキズキと痛む。
｢こいつであってんの？｣
知らない声。
部屋が大きいのか、一言だけなのによく響いた。
すると、足音が耳元に近づいてきてから、ぬっと目の前に肌色が現れる。
ぼんやりと浮かんだ輪郭が、笑ったようにぐにゃりと歪むのが見えた。
｢あぁ、あってるあってる。｣
その声も、知らない。
それから、肌色はすっと居なくなって、次に現れるのは、遠ざかる黒いズボン。
その近くにいる、数名のズボン。
段々と、ハッキリしてくる意識。
それにつれて、体の痛む箇所も増えていく。
一体、何があったの？
最後の記憶は、大学の帰り道。
とにかく体を起こそうと、足を動かした。
じゃりと少しの砂がコンクリートに擦れる音がする。
それに気がついた、リーダー格と思われる男性が振り返って、私を見下ろした。
｢目ェ覚めたか。｣
そう笑いかけてから、こちらに歩いてきて、目の前にしゃがみ込む。
｢可哀想にナァ。｣
そう言って、私の頬を撫でた。
それから、私の耳元に顔が近づいたかと思うと、
｢あんな奴の彼女になった、お前が悪いんだよ。｣
と低い声が聞こえる。
私の背筋が、冷たくなって震えた。
そんな私を楽しそうに眺めてから、
｢俺のもんになっちまえよ。｣
と呟いて、顔を近づける。
私は、恐怖と混乱で全く動くことが出来ず、ただ近づいてくるその人を見ているしか出来ない。
聴覚を、ヒューヒューと冷やかしの声が支配した。
心臓が冷たく、速く波打つ。
嫌だ。
だけど、どうにも出来ない。
もう、ダメなんだ。
そう思って、視界が滲み始めた時。
がらりと重たい鉄の扉が開く音がする。
全員の視線を集める、
光の中に立つ、肩の綺麗な逆三角形。
見間違える訳が無い。
私の大好きな、彼だった。
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バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (
レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます！！ ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております！ これからも頑張りますね！！ (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい！ (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます！wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます！ (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね！！ (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
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