☆遊園地デート に【Silk】【*☆明蛍☆*さんリクエスト作品】 ページ31
遊園地、彼女と来るのはもう何回目だろうか?
乗るものはいつも決まってて、まわる順番が少し変わるぐらい。
だけど、彼女のことを愛おしいと思う気持ちは、来る度に増す。
なぁ、そろそろ。
俺に、言わせてくれないか。
「次はあれ!」
彼女が指差す。
「っしゃ、行くか!」
と、彼女の手を引く。
その華奢な手の温もり。
ずっと守ってやりたいと思う。
「走らないでね!」
先に断られても、俺の足はもう走り出していた。
「言うのが遅せぇ!」
なんて言って、少しスピードを上げる。
そしてから、ぱっと後ろを振り返った。
向日葵みたいな笑顔。
それから、彼女のゆるいパーマのかかった髪が揺れる。
俺の心臓は、きゅっと小さくなった。
俺はわざと急に立ち止まって、ぐっと繋がれた手を引く。
そして、必然的に俺の胸に飛び込んでくる彼女を、抱きとめた。
少し時間が過ぎてから、
「…ど…うしたの?」
と言う彼女の小さな声が、耳元で聞こえる。
こんなことをしたのは、はじめてだった。
「ん、Aが、可愛すぎるから。」
なんて言ってから、頬にキスして、離れる。
それから、ぱっとピンクに染まった彼女の手を取って、歩き出した。
彼女は、
「…もう。」
と、少し頬を膨らませて、俺を見る。
「なに?もっかいして欲しいの?」
からかうと、彼女の顔が近づいた。
唇に柔らかい感覚。
その後に、彼女の真っ赤な顔を見た。
「私だって。」
なんて小さな声。
頭の中が燃えて真っ白になるかと思った。
俺はそれを抑えて、彼女の頭を撫でる。
「反則。」
と呟いてから、自分の頬の熱さに気がついた。
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バニレ - え、とにかく全部最高なんですが……//// (2019年8月14日 19時) (レス) id: a982cf7980 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - ひよさん» コメント、ありがとうございます!! ほのぼのと、ふわふわと読める感じのを目指しております! これからも頑張りますね!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
ひよ - ほのぼのしますね(о´∀`о)これからも頑張って下さい! (2018年1月9日 17時) (レス) id: 9013a0ca57 (このIDを非表示/違反報告)
sena_earlybirs(プロフ) - ありがとうございます!wakameさんの描くお話が本当に好きなので、楽しみにしてます! (2017年8月4日 10時) (レス) id: 165c468189 (このIDを非表示/違反報告)
wakame(プロフ) - sena_earlybirsさん» なので、またチェックしてみて下さいね!! (2017年8月2日 23時) (レス) id: 98da65900a (このIDを非表示/違反報告)
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