彼らとの毎日５日目 【短編集】【Fischer's】

☆さんかく いち【Silk&Motoki】【あみさんリクエスト作品】 ページ28

あみさん！
リクエスト、ありがとうございます！！

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｢ん、A。それ取って。｣


急に声をかけられて、


｢はいはい。｣


と、手元にあったミルクティーのペットボトルを手に取って、編集作業中のそちらに渡す。

そしたら、


｢ちょっと、シルク。Aのこと、使いすぎ。｣


と、先程から古典の本の話で盛り上がってるモトキが、苦笑する。


｢いーだろ、別に。｣


そう言う顔は、ノートパソコンの画面に隠れて見えない。


｢俺達の、会話の邪魔はしないで欲しいんだけど？｣


いつもよりも鋭いかなって思った、モトキの声。


でも、確かに。

その意見は一理ある。


さっきから、取って欲しいだの、明日の予定を聞きたいだの、色々と言われて、

その度に、モトキとの会話が途切れてた。


｢そーだよ。楽しい古典の話の途中なのに。｣


乗ってみて、そう言うと、

に…睨まれた。


そしたら、


｢気にしなくていいよ、A。｣


と、モトキの声がして、頭を撫でられる。

頷くけれど、心がざわざわして、

やっぱりそっちを見ると、画面の上からひょこりと出ていた目と目が合った。

そして、その瞳は何かを言おうとして、私はそれを聞こうとした…

のに。

ぱっと目の前が真っ暗になる。

目の辺りには、優しい温もり。


そしたら耳元で、


｢ダメ。今は、俺を見てて。｣


なんてモトキの声がして、背中がぞくりとする。



声は優しいのに。

なんでかな、いつもより、少し怖い。


そんな感じがした。

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