工藤新一の兄弟 ２０

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「何だ？そのリュック…」


真純ちゃんは服部さんが指さした先ではなく、背負っていたリュックに興味を持ち詰め寄った。服部さんは、バッグぐらい持ってるがな…と苦笑いして言った。

まぁそうだよね。いくら新一に呼ばれたからって手ぶらでは来ないか…。


「ちょっと中、見ていいか？」


真純ちゃんがリュックに手を伸ばすと服部さんはその手から逃れるように動いた。そして私と目が合い、私は服部さんの表情から察した。


……あれ、もしかして…その中に新一入ってる…？だとしたらやばいじゃん！


「ア、アホ！誰が見せるか！！パンツとか見られたらアカン物が色々入ってんねん！！」


真純ちゃんに声をかける前に服部さんはそう言った。…まぁ見せれない理由としてはありかな？


「そういう本とかも？」
「オ、オウ！エロエロでハードなヤツが入ってんで！」


服部さんの答えで「そういう本」がどういう本か分かってしまった…。というか答えるなよ！嘘だと思うけど聞きたくないわ！！…え、嘘だよね？


「真純ちゃん、行こう！！
服部さんがそういうの持ってるなんて…軽蔑します」


真純ちゃんの腕を掴んで服部さんを見た。とりあえずここから離れたいからって理由で言ったけど、弱いかな…。


「そうだな！行こうかA君」


意外な答えが返ってきた。まだ詮索すると思って構えてたんだけど…。
でも良かった…あとはここから離れるだけ…。


そう安心した、その時。



「あれ？帝丹の制服の袖が見えてるけど…どうしたんだ？」
「ええっ！？」
「なーんてね！
行くか、A君！」
「う、うん…(服部さんのバカー！)」


最後の最後で服部さんはやらかした。…というかコレ、真純ちゃんにバレてるんじゃ…。

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