文豪達との青春 【学スト】

学園祭開始！ ページ32

そして翌日

「えーっと、今日は存分に楽しんでねー」

江戸川先輩のその挨拶と共に、学園祭が始まった

何時も校門から校舎に入る道には三年生の露店が出ていた

一年と二年生は各自の教室でやっている

私のシフトは演技の時以外宣伝などだ

勿論教室の方も

「じゃ、行ってくる」

「はーい」

看板を持って歩き回る

歩き回ってる間は露店で買ってもいいそうだ

「……あ、与謝野先輩」

「おや、Aじゃないか。王子の衣装も似合ってるねェ」

「ありがとうございます」

「演劇は三十分前から集まってってことだよ。衣装もバッチリ準備済みさ」

「おお……因みに与謝野先輩達のクラスは何を？」

「アイスクリームだよ。ま、乱歩さんの事だから食べたかったからだろうね」

そう言って与謝野先輩が笑う

「あとで行きますね」

「そうしな、年々午前中によく売れてるから午後がおススメだ」

そう言って別れると綾辻先輩と辻村先輩が露店に居た

「おはようございます」

「あ、Aちゃんおはようございます！何か買って行きませんか？」

「ああ……お前か」

「焼きそばですか」

看板と鉄板を見てそう言うと辻村先輩はげっそりした顔で

「私はタピオカがブームだって言ったんですけど綾辻先生が……」

「カエルの卵のようなものを誰が食うんだ」

「って言ったので」

「成る程……大変ですね。でも辻村先輩ってなんでもできるんですね」

そう言えば辻村先輩は嬉しそうに笑って

「そんな優しいAちゃんには焼きそばあげる〜」

「ええ！？悪いですよ」

「良い、持っていけ」

そう言われて焼きそばを受け取る

ソースの香りが美味しそうだった

「宣伝が終わったら食べますね！」

「うん」

「頑張れ」

「綾辻先輩は本を読まないで辻村先輩を手伝ってあげてくださいね」

他の人もしてはいるが綾辻先輩は本を屋台の下で読んでいる

「まあそのうちな」

そう言われて苦笑いしながら一度校舎に戻る

矢張り普通とは違って賑やかで楽しいし食べ物もたべれるなんて凄いな……

そう思いながら人混みの少ないところで焼きそばを食べる

「美味しい……」

ソースがいい感じにかかっていて美味しかった

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