＿154（D.O) ページ4
日本から戻り、事務所に行くと
出迎えてくれたスタッフの奥の方から
カツカツっと靴音を鳴らして颯爽と現れたヌナ。
「ちょっと、ギョンス顔かして。」
ユナヌナ、ガラ悪いっすよ。
その言葉は心のなかでぼやいた。
セフンが後ろで「怖い」って呟いたのを
ユナヌナには聞こえてて、セフンも後でねって
笑顔で言われてた(セフナ、ご愁傷様)
「はい、これ見て。」
「なんですか？・・これ！！！」
「出来立て、未公開。」
「・・・・A。」
「あの子やっぱ元が良いわね。
ソラも遣り甲斐あるってメイクしてるみたいだし。」
「・・・・・。」
ヌナが渡してくれたのはiPad。
そこには数枚の写真が入っている。
全てAとチャンミニヒョン。
「あと３か月切ったし、徐々に情報が公開されてく。」
「・・・・・はい。」
「すぐにペンたちが色々調べあげるだろうし、
一部もうすでに騒がれてる部分もある。」
「はい。」
「あなたたち２人のこと、どうするの？」
ヌナが言うことは理解してる。
隠していたって、無駄だってこと。
せめて「幼馴染」であることは公開した方がいい。
「中学まで一緒だったし、
そのころの写真はだいたいA写ってます。」
「そうみたいね。」
「同級生もすぐ気が付くはずです。
だから、先に言ったほうが・・。」
「上が公開しないって言ってるの。」
「！！！！」
「Aを悪者にしたいみたいでムカつくのよ。」
「なんで・・・。」
「使い捨てるつもりみただけど、
絶対そんなことさせないから。」
この事務所の力は大きいし偉大だ。
だけど、顧みられないし、利益が優先される。
それは最初から分かってた。
知っていて、この事務所のオーディションを受けた。
SJのヒョン達も、東方神起のヒョンたちも、
少女時代のヌナたちも、
何かを犠牲にしていること知ってる。
「僕がコメントを出すことは可能ですか？」
「・・・・ん〜難しいと思う。」
「収録の番組だと意味ないですもんね。
ラジオ・・とかなら言ったもん勝ちですか？」
「ギョンスはその覚悟あるの？」
「いろいろやってみたいことはあります。
でもA以上に優先するものはないです。」
「じゃあ、次の活動の時に。」
「はい。」
ヌナは俺の覚悟を分かってくれた。
その後にならさっさと仲直りしなさいよ、と怒った。
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作者名：V.V． | 作成日時：2018年6月18日 0時
