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そもそも俺の声ですんなり起きる様な人で有れば俺達の立てる生活音で目を覚ます筈だもんな、と独り言ちつつ取って置きの必殺技を使う。


「キム ・ スンミン!!!起きろ!!!」

「ね!!!?!!?!」


意識して少し低めの声を出しつつ出せる限りの大声でフルネームと用件を叫ぶ、この学生時代を彷彿とさせる起こされ方は大層心臓に悪いのだ。

ベッドから転がる様にすくっと立ち上がったスンミンが状況を理解し切れて居ない表情で辺りをキョロキョロと見回して居るその姿がどこからどう見ても子犬でとても楽しい。いやいや、遊んでなんか居ませんよ。


「おはよう、スンミナ。顔洗っておいで。」

「ね … ?」


若干困惑しつつもよたよたと覚束無い足取りで洗面所に向かうスンミンの後ろ姿を見送って、次いでにスンミナが跳ね起きた時に吹き飛ばした掛け布団もベッドの上に戻してからリビングへ行けばヒョンとイエニとピリにからかわれるスンミナの姿が有った。

どうやら俺の大きな声もスンミナの寝惚けた大きな返事もリビングには筒抜けだったようだ。


「Aヤ 〜 … なんであんな起こし方したのさ!」

「起きないからだよ、スンミナ。」

「キム ・ スンミン!!!起きろ!!! ㅋㅋㅋ 」

「あんな大きな返事初めて聞いた ㅋㅋㅋ 」

「はー、最高だよスンミニヒョン ㅋㅋㅋ 」


どうやら三人は大層あの起こし方が気に入ったらしい。

膨れるスンミンの横顔に思わず笑いつつも定位置と成りつつ有るいつも座って居る椅子に腰を下ろす。


「ほら、マネヒョンが迎えに来る前に準備終わらせなきゃなんだからぱぱっとご飯食べちゃお。」

「いただきまーす!」

「いただきます。」


そう促せばコンマ一秒も無く食い気味に被せられたイエニとスンミナのいただきますにピリとリノヒョンと 「やれやれ」 と言う様なアイコンタクトを交わして笑ってしまう。

今日は音楽番組の打ち合わせだったなぁ、なんて考えながら自分も手を合わせて朝食を食べる。

今日も一日を無事に終えて、宿舎に戻れます様になんて柄にも無く心の中でお願い事をしておいた。

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菜々(プロフ) - 更新楽しみにしています。続きが気になります🥹 (1月28日 8時) (レス) @page33 id: 6590863194 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:眠兎 | 作成日時:2021年3月20日 16時

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