帝王って？！ (ページ32)

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29話ページ32

Hk

俺達は子供の時からこの世界に飛び込んだ

俺がこの世界に来たときには既に薮はジュニアのセンターにいて、一年しか違わないけどその頃から頼りになる奴だった。

それから俺が薮とよく一緒に活動する事で分かった事がある。

それは、良くも悪くもファンの存在だ。

芸能界で生きていくにはファンの存在が不可欠で、ありがたいことにも俺達には事務所に入ったばっかりだというのに熱心になってくださる人たちが沢山いた。

それはもちろん嬉しいことだし、ファンの皆さんの応援があるからこそ頑張れる。

けれどその反面、気持ちが高ぶりすぎたのかな？付きまとい行為も多くあった。
俺達が行く先々、ロケ地、会社、コンサートでの出待ち、学校、中には家まで付いてくる人達もいた。

幼かった当時の俺にとって、おそらく薮もそれらの行為は相当な負担になった。

JUMPとしてデビューしてからもそれは変わることはなく、むしろ俺達はまとめ役になったことで、そういった行為に対するメンバーの心のケアも自ずとする事になった。

最近はもっと付きまといが激化して、メンバーも精神的に参ってきていた。