61-焦る ページ14
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「来れないってどういうことですか？」
すっかりお昼時になるまで事務室で待機していると、ようやく海軍本部から連絡が来た。
こちらに向かってきてくれていた軍艦はやはり海賊に襲われてしまったようで、死傷者は少ないものの船が大破しておりこれ以上の航海は困難となったらしい。
ならば他の軍艦が来てくれないかと頼んでみたのだけど、本部は「すぐには無理」と拒否した。
「グランドラインは特に海賊の行動も激しい。その為我々を呼び出す民間人も少なくない。順位をつけるつもりはないが、我々は海賊からの被害を出来るだけ減らしたい」
「……それは、つまり、」
「君の島は海賊を捕らえているんだろう？ならば海賊が逃げないようしっかり見張っといてくれ。君の島には、すぐには行けないが1ヶ月以内には向かう」
私の島は後回しにされ、今現在海賊からの被害に遭っているところを優先して救いに行くと。
道理は合っているのかもしれない。
確かに、その方式の方が被害者は減る。
でも1ヶ月だなんて。
そんなに待たされたら間に合わない。
「そんな、1ヶ月も待てません」
「では、頼んだぞ」
強引に途切れた電伝虫の受話器を、力無く下ろす。
相手は正しいことを言ってる。
間違ってることは言ってない。
頭ではわかってる、わかってるんだけど。
「(むしゃくしゃする)」
胸の底に隠しきれない怒りがメラメラと燃える。
……じゃあ、私がしたことは一体なんだったの？
何のために海賊船に乗って、騙して、
この島まで連れてきたっていうの？
私がしたことはすべて無駄だったの？
誰にもぶつけられない、ぶつけても意味がない感情の塊。
……これでまた振り出しかあ。
泣いてる暇なんかない。
考えなければ。どうすれば国を救えるのか。
父が裏切ったこの国を、守らないといけない。
それが娘である私の使命だと思うから。
そのまま事務室に引きこもってひたすら考える。
しかし無情にも時が過ぎていくだけ。
時計の針が進んでいく度に、焦りが増す。
暗くなったのに気づいて窓の外に視線を移す。もう夜だ。空には三日月が孤独に浮かんでいる。そこに星の姿はない。
夜の静けさに引き込まれていると、電伝虫が鳴いた。
海軍からではないみたいだけど……。
誰だろ、と警戒しつつ「はい」と受話器を取る。
「おれと取引をしねーか？アンタの国を救う良い方法がある」
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ぱぅち(プロフ) - 宙さん» ありがとうございます…！！（ ; ; ） 新作の構想を練っています！もう少々お待ち下さい(^^) 最後までお読み頂きほんとに感謝でいっぱいです！ (2020年7月20日 0時) (
レス) id: 755637e22b (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 完結おめでとうございます！次回のローさんも楽しみです(´∇｀) (2020年7月18日 21時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 恵那さん» お久しぶりです！無事完結して作者もホッとしております。笑 わわ、ローさんをもっと好きになって頂けたなんて嬉しすぎます（ ; ; ）書いた甲斐がありました！ 最後までお読みくださりありがとうございました！ (2020年7月18日 21時) (レス) id: 755637e22b (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - おそらまめさん» ありがとうございます…！完結後もお会いできて嬉しいです（ ; ; ）物語的にはこれでお終いですが、きっと2人の幸せはこれからきちんとした形になっていくのだと思います…！素敵な感想を頂けて光栄です。最後までお読みくださりありがとうございました…！ (2020年7月18日 21時) (レス) id: 755637e22b (このIDを非表示/違反報告)
恵那 - お久しぶりです！完結お疲れ様でした！！この作品に出会えて、ローさんの事がより好きになりました！本当にありがとうございました！！ (2020年7月18日 19時) (レス) id: 98e7f0577c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2020年4月5日 11時
