01-運命を狂わせた果実 ページ1
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不寝番以外はほぼ眠りについている深夜。
そんな時間帯に私は何故食堂にいるかというと、なんてことはない。この船のキャプテンであるトラファルガー・ローにパシられたからだ。
今日は入浴するタイミングをことごとく逃してしまい、ようやくシャワーを浴びれたのは今さっきのこと。さっぱりした気持ちで自室に戻る途中、偶然キャプテンに鉢合わせて。
彼にこう言われたのだ。
『何か腹に入れたい。だが、がっつり食う気分じゃねェ。かと言って水じゃ物足りねェ』
何とも難しいミッションを引き受けてしまった。
冷蔵庫の中を確認しつつ、どうするべきかと思案する。がっつりは嫌、でもただの水は嫌。
……うーん、
そんな消去法じゃなくてさ、これが食べたい！って限定してくれれば楽だったんだけども。
冷蔵庫の中身を上から下まで眺める。
しかし丁度良いものはなく、野菜室を開けてみた。
「……おっ」
すると目ぼしいものを見つけたので、迷わず手に取る。檸檬と同じような形をしており、黄色ではなく緑色の皮で果実を包んでいる____ライムだ。
私が普段見るライムより一回り小さいが、まあ味は変わらないだろう。これならキャプテンの要望にも答えられるはず。
冷蔵庫をパタンと閉める。
手に取ったライムを軽く絞り、細かな果実を含んだジュースとしてコップに入れた。
これを零さないよう、キャプテンの部屋に持っていく。
船長室の扉をノックすると、すぐに「入れ」と返事があった。彼には見えていないけど小さく頭を下げ、「失礼します」と扉を開ける。
「ライムがあったんで、絞ってみました」
「あァ……」
こちらに背を向けて椅子に座って読者をしていたキャプテンは、読んでいた本を閉じて振り返った「ライムか、悪くない」と相変わらずの上から目線で口の端を上げている。
「どうぞ」とコップを渡せば、彼は素直に受け取ってゆっくりと飲み干した。
「飲み終わりました？じゃあ、コップ貰いますよ」
「…」
「キャプテン？」
キャプテンは飲み終えたコップから私に視線を移すと、ピタッと動きを止める。その瞳は僅かに見開いている。
不思議に思い、もう一度呼んでみれば、キャプテンは我に返った。が、「……寝不足のせいか？」と自問自答をして目をごしごしする。
そしてまた私の顔を見るなり、困惑したように首を傾げた。
なに？私の顔に何かついてる？
頬を触ってみるが何もなかった。
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レン - 控えめにいうと 最高です！！！キャプテンかっこいい〜！！！！！！面白いお話をありがとうございます！ (5月26日 18時) (
レス) @page18 id: cf64940c6f (このIDを非表示/違反報告)
リコ - …最高っっっっっっっ！！ぱぅちさん天才です！きゅんきゅんしすぎて眠れないよ！(いい方で) (2023年4月11日 19時) (レス) @page17 id: 40f15e1de2 (このIDを非表示/違反報告)
リコ - もう私がキャプテンに惚れちゃいますよ！そんな尊いことするから！ (2023年3月13日 17時) (レス) @page16 id: a5d487abc0 (このIDを非表示/違反報告)
くろいるか - や、もう、、、最高！！！！！！ (2022年9月5日 16時) (レス) @page18 id: f6d4c6aa85 (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - とにかく、最高でした！もうね、ホントに。こう…、いろいろ最高だったんですよ！面白いお話をありがとうございました！ (2022年4月6日 15時) (レス) @page18 id: 3fe1782e85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2019年10月14日 16時
