41-逃げ出す ページ41
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「キャプテンがゾウに着いたって！！」
くじらの森にて、さっきまで侵入者の相手をしていたベポが確かにそう言ったのだ。耳を疑った。船長が、もう来ている？
本当かよ、とクルー達が一気に集まってくる。
ベポは笑顔で強く頷いた。
「さっきの侵入者が麦わらだったんだ！それで、キャプテンも一緒に来てるって」
「じゃー船長にもうすぐ会えるんだな！」
「早く会いてぇよ〜！」
「ほんとにスゲェよな、ドフラミンゴに勝つなんて…！」
皆はバンザイをしたり叫んだり、全身で喜びを表現する。
私はペンダントを握りしめながら、ひっそりと安堵の溜息を漏らす。
……よかった、
本当によかった、生きてて。
船長がいない世界なんて考えられないもの。
ケジメをつけにいった船長。
多分、生きて帰るつもりはなかった船長。
そして目的を果たし、ここへ帰ってきた。
1人の人間として船を降り、
船長として船に戻ってきた。
彼がいてようやく、私達はハートの海賊団になれる。
私達の居場所は貴方だから。
大袈裟なんかじゃない。
船長の居る所に私達はいたいんだ。
ほんの少しの間、離れていただけ。
船長にとっては今までで一番濃かった時間だろう。
生きるか死ぬか、討つか討たれるか。
そんな死線を潜り抜け、帰ってきたのだから。
________やっぱり船長は、かっこいい。
船長の生き様に惚れ惚れとしていると不意にあの約束を思い出した。
『私が船長をどう思ってるか……その答えをその時に言わせてください』
そうだ、“その時”が来たんだ。
私が船長に想いを伝える時が、……
意識するといきなりどうしようもなく恥ずかしくなってきた。
あれ、なんでこんなに緊張するの？
船長は私の気持ちくらい、知っている。
それの答え合わせをするだけ。
なのに、心臓の鼓動が尋常じゃないほど速くなる。
思えば船長の好意を察したり受け取ったりするばかりで、自分から伝えようとすることは初めてだった。船長もいつもこの緊張感を味わっていたのかな。
「キャプテンが来たー！」
その発言に体がびくっと震えて。
テンパリ具合がMaxに達した私は、
……逃げ出した。
「キャプテーン！」
「うっ…」
「すげーなー！ドフラミンゴに勝つなんて！！」
「いやァ、あれは麦わら屋が……Aはいねェのか」
「A？あれ、さっきまでいたんですけど……」
「…」
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涼野紫乃(プロフ) - 完結おめでとうございます！作者様のローオチの作品は他にも読ませていただいてますが毎回話の構成、終わり方が最高で泣かされてしまいます。新作も絶対読みます！これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2020年8月16日 8時) (
レス) id: 5f142ceaa5 (このIDを非表示/違反報告)
てい。(プロフ) - 完結ご苦労さまです！更新まだかなと楽しみに思えるほどこの小説が好きでした！1番が気になっています、気になりすぎて早く読みたいくらいですが…これからも頑張ってください！応援してます (2019年9月24日 18時) (レス) id: 6af5281e1b (このIDを非表示/違反報告)
ぱぅち(プロフ) - 皆様ご協力頂きありがとうございました…！一人一人にきちんとお返事したいところですが、有り難いことに多くの方にご意見をもらえて…泣 でもコメントや感想はすべて読ませていただきました！本当に温かいお言葉をもらえて嬉しいです！今後もよろしくお願いします…！ (2019年9月24日 17時) (レス) id: fbe06363c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぴろぴろ(プロフ) - 完結お疲れ様です★遅くなりましたが、3番が読んでみたいです(*´∀｀) (2019年9月24日 11時) (レス) id: 5ce8d72b22 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 2.3どちらも捨てがたいです(ﾟ´ω｀ﾟ)！完結お疲れ様でした！ (2019年9月24日 1時) (レス) id: e1ea64eec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぅち
| 作成日時：2019年9月8日 18時
