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｢本来ならリングに炎を灯す方が難しいんですが｣
｢何もしてないのに出ちゃった｣
｢そうみたいですね｡炎を灯す時は覚悟を炎にするイメージなので……｡A殿、炎が消えるところを浮かべてみてください｣
Aは元気よく返事をすると、ぎゅっと目をつぶって黙りこんだ｡炎が消えるところをイメージしているようだ｡
しかしリングから炎は消えてくれない｡
｢何でー?｣
｢A殿、どんな場面を思い浮かべたんですか?｣
｢お水を炎にバシャッてかける感じ!｣
無邪気な答えにバジルは思わず困惑した｡違う、そうじゃないというツッコミはまさに今のような時に使うのだろう｡
｢いや、そうではなくて｡自然に消えていくようなイメージです｣
｢自然に……｣
今度は静かに目を閉じ、その場面を思い描いた｡
そっとAがまぶたを上げてみると｡
｢消えた!消えたよ、バジル先生!｣
｢やりましたね、A殿!｣
見事にリングの炎を消すことができていた｡2人してキャッキャッと喜んでいる｡とても微笑ましい光景である｡
｢ではもう一度炎を灯してみてください｣
｢分かった!｣
Aは再びリングに炎を灯そうとした｡
ところが｡
｢あれ……?｣
リングはしーんと黙りこんでしまったのである｡
30分後｡
Aはトレーニングルームのすみっこもすみっこ、まさに角の方でぐっと膝を抱えて顔をそこに埋めていた｡バジルが必死に彼女を慰める｡
あの後、先ほどまでの勢いはどうしたとばかりに炎が灯らなくなった｡バジルのアドバイスのもと、覚悟を炎にするイメージでやってみたものの、リングは拗ねたようにだんまり｡
｢誰でも最初は苦労するものです｡そんなにへこむことないですよ｣
｢……でも今まではできてた……｣
シュンという擬音がつきそうなほどうなだれるA｡炎を灯せなくなったことが相当ショックのようだ｡
｢何で……?Aのこと、嫌いになっちゃったの?｣
Aはふと顔を上げ、リングにそう問いかけた｡
リングに話しかけるなど馬鹿馬鹿しいと思う者もたくさんいることだろう｡しかし彼女は真剣だった｡
彼女も、ガルディアーノに意思があることを知っていたからだ｡
知っているといっても、しっかりとそのことを理解しているわけではない｡ただリングが生きているというのは、なんとなく分かっていた｡
バジルもツナからこのリングの話は聞いていたため、Aの行動にはさして驚かなかった｡
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futureblue�鏡�(プロフ) - ちささん» 初めまして｡コメントありがとうございます!ツナにはかなりお世話になっています,ツッコミにも親バカにも回ってくれるので｡素敵と言っていただけて嬉しい限りです｡できるだけ早いペースでの更新頑張ります!ちさ様もお身体にはお気をつけてくださいね｡ (2019年12月17日 19時) (
レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - まくすうぇるさん» 初めまして｡コメントありがとうございます!そうですね,大人びているところがあるとはいえまだ8歳児なのでそんたくできないお年頃です(笑)多分順位としたらツナ>>>ヒバード>骸ってところですかね｡ (2019年12月17日 19時) (レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。作中の綱吉と同じ気持ちで毎回読ませて頂いております← すごく素敵な作品でもう更新が楽しみで楽しみで仕方がないです！お体に気を付けて無理せず更新頑張ってください！ (2019年12月16日 23時) (レス) id: 6d1f2ce8ab (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - 主人公の関心 骸＜ヒバード ぷぷっ・・・www (2019年12月16日 19時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
futureblue�鏡�(プロフ) - 成田優吾さん» 初めまして｡コメントありがとうございます!何回も読んでいただけてるなんて嬉しさの極みです｡なかなか読者の方の声を聞くことができないので、面白いと言ってもらえて幸せです｡早いペースで更新できるよう頑張ります!成田優吾様もお身体にはお気をつけてくださいね｡ (2019年12月9日 18時) (レス) id: 495c86097b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年11月22日 16時
