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｢リボーンさん、大丈夫です｡A、自分で持てるから｣
Aが慌てて追いかけリボーンからゴミ袋を取り返そうとするが、軽々とかわされてしまった｡
｢気にすんな｡それにお前、もう1つ持ってんじゃねえか｣
もともとAは3つゴミ袋を持っていた｡右手で2つのゴミ袋をなんとか掴んでいたのだ｡
これ以上言っても多分リボーンさんは返してくれないだろう、とAは悟って諦めた｡
｢ありがとう、ございます｣
こういう時はすみませんじゃなくてありがとう｡
いつかツナに言われた言葉を思い出して言ってみると、リボーンはフッと笑う｡
｢いい子だ｡そんなAにいいものを見せてやろう｣
リボーンはニヤリと口の端を歪めた｡
｢これが14歳のツナさん?｣
目を輝かせて写真を見つめるA｡
リボーンの言った"いいもの"とは、中学生時代のツナたちのアルバムのことだった｡
最初こそ見ても大丈夫なのかと心配していたAだったが、表紙を開いてしまえばもはや好奇心に打ち勝つ術などなかった｡
｢これは死ぬ気モードの時だな｣
リボーンはダイナマイトの火を消しているツナの写真を指さした｡
｢も、燃えてるよ?暑くないのかな……｣
パンツ一丁の姿ではなく、額に灯された炎にAは目をつけた｡
｢ツナは火に強いから平気だ｣
リボーンはさらりと嘘をつく｡Aは疑いもせずすんなりと信じた｡
｢これは?雲雀さんと……｣
Aが次に目をつけたのは、黒曜ランドの森で対峙する2人の少年の写真だった｡
｢骸だぞ｣
｢六道さん!?まだ髪が短いんだね｣
髪の長い骸しか見たことないAにとって、中学時代の骸は新鮮だった｡
｢でももうこの時からパイナップルなんだ……｣
リボーンは吹き出しかけた｡
Aに悪気はなく、ただ思ったことを言っただけのようだ｡その証拠に笑いをこらえているリボーンを見ても、Aは首をかしげていた｡
｢雲雀さんと六道さんって仲が悪いの?｣
｢仲悪いなんてもんじゃねえぞ｡この時もあの馬鹿のせいで｣
｢あの馬鹿?｣
｢……まあ、昔の話だ｡A、これ誰だか分かるか?｣
Aに聞き返されたので、別の写真に注意を惹き話をそらした｡
Aはうーんうーんと唸りながら考えていたが分からなかったようだ｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年5月27日 19時
