かくしごと ③ ーKEIー (ページ6)

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ｓｅｃｒｅｔ１０４ページ6

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お酒も入っているからか、いつも以上に箸が進む

「慧さん、そろそろやめとけば？」

『んぅ～俺はまだいけるぞ～』

瓶のビールを注ごうとしたとき、まだ中身が残ってるのにも関わらず瓶ごと没収される

そして玄関のほうへと遠ざけてしまった

『まだ残ってるのに…』

「顔真っ赤だし、明日のためにこれぐらいにしよ？」

満足いく前に取り上げられたから不満はあるけど、

まだ意識があるこの段階でやめといたほうがいいのはわかる

『A～』

後ろからぎゅーっと抱き着いてお腹に手を回す

首元に顔を埋めると、クスクスかすかに笑う声が聞こえた

「慧さんコアラみたい」

『えぇ？コアラってなんでよぅ…？』

「コアラって木に抱き着いて寝てるじゃん」

『Aが木ってこと…？木より全然こっちの方がいいよ…

　柔らかいし… 』

抱き着いてたらAの体温で眠くなってきちゃった……

「ちょっと慧さんっ！！寝ないで、お風呂行こう？」

体を起こしてもらって
なんとか準備をしてお風呂に向かう

「慧さん、早めにあがっても待っててよ？」

『うん…うん…』

「え～大丈夫かなー。もっと早めにストップかけとけば良かった」

『なぁ～！！平気だから』

不安そうなAをかいくぐって

男湯ののれんをめくった

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お湯をかぶったらぱっちり目も覚めて

綺麗な海の景色も楽しむことができた

俺でもだいぶ長い時間入っていたけど、やっぱりAは先に出ていなくて

　隣の自販機で牛乳瓶を2本購入

かがんで牛乳瓶を取り出していると、後ろから首に巻いてたタオルを引き抜かれる

『A！普通に声かけてよ…びっくりした』

「んふふ、ちょっかいかけたくなった」

お茶目に笑う姿は可愛らしいけど、

少し濡れた髪と蒸気をたっぷり含んでピンクに染まっている顔がやけに艶があって

　ギャップに胸がどくどく高まる

『牛乳一気飲みしよ』

「懐かしい！昔銭湯で家族と並んで飲んだな～」

『一気飲みだからね、途中で離しちゃだめだよ』

二人で並んで牛乳を飲めるこの瞬間に幸せを感じた