フラグが立つまで ハオミンさんリク テレンス・T・ダービー(激甘?) ページ45
顔を赤くしたテレンスが真顔の私をシーツに沈めた。
「あ、あなたという人は、」
「私が、何」
「なぜこんなにも私を煽るんですかッ…!」
「…私は何もしていないと思うよ」
温度差。そう例えるのが妥当だろうか。
彼のことをそこまで熱く駆り立てた覚えはない。まぁこれは個人の受け取り方だからいい。
私もまた、彼に熱く駆り立てられた覚えがないのだ。こうしてベッドに押し倒されたとしても、なんかこう…こみあげてくるものがない。ほんの1ミリも。
よっぽど焦燥しているらしいテレンスは、私のシャツのボタンを外しにかかっている。震えた手がくすぐったい。
やれやれ…この男は知らないのだろうか。フラグをすっ飛ばしてイベントに走ると失敗することを。
「代わって」
「う、えぇ!?」
彼の服の襟元を引っ掴み、渾身の力で引き倒す。そしてベッドに倒れこんだところへ私が跨る。
なかなか、良い眺めじゃあないか。
「な、お前何してッ…オイやめろ!ん゛ッ!?」
口調を荒くして抗議する彼を軽く制止してその唇を私の唇で塞ぐ。
角度を変え、何度も何度も。焦らすようで、熱く熱く駆り立てていく。
下唇を軽く食んで、中へ舌を入れる。そして柔らかく舌を絡める。
彼の舌がだんだん柔らかくなる。そうそう、キスは固くなっていては楽しめないのだ。
ある程度味わって唇を離そうとすると、後頭部を掴んで引き戻された。
「んッ、」
私の小さな声も吸い込まれて、深く深く口づけられる。
貪るように、すべてを味わい尽くすように。息をつく暇もないほどの激しいキスを交わした。
そのうち私の腰を抱いたままテレンスが体を反転させ、最初の体勢へ戻る。
再び見上げた顔は、先ほどまでとはだいぶ違った。
セットされた髪を振り解いて、普段は見せない下ろした髪型を見せる。
窮屈な上着を脱ぎ捨て、私を見てペロ…と赤い舌をのぞかせる。
その表情は先ほどまでの余裕のない坊やの顔ではない。
私を心を熱くさせる大人の男、そして獣の眼光だ。
心臓が早鐘を打ち、背筋をゾクゾクと熱いものが走る。
あぁ…すごく、駆り立てられる。
「よくも…やってくれましたね」
意地悪くほほ笑むテレンス。
それ以上見つめあうことすらもどかしくて、どちらからともなく唇を重ねた。
これで、私たちのフラグが経った。その先の"イベント"は、まだ長い。
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ウィルゴ・パルテノス - リクでダービー兄弟と一緒に日本の駄菓子を食べてみたをお願いします (2022年8月16日 7時) (レス) id: b628f3ea92 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 15さん» コメントありがとうございます。浮上もできない半端な者ですがもう少しだけ頑張るつもりです。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - みかんじゅうすさん» 更新はするつもりです。ですが、度重なる体調不良と将来の進路に関する活動を含む学生生活が忙しくてなかなか趣味としてPCに向かえない日々が続いております。決して投げ出したわけではございません。誠に申し訳ございません。もうしばしお待ちください。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
みかんじゅうす - もう更新されないんですか? (2020年9月16日 23時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
15 - 神よ! (2020年8月15日 22時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒヨコダイル | 作成日時:2018年9月17日 21時