歪んだ十字架２ (ページ17)

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涼太side

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ラウールがいなくなり、リビングに残った５人。

　

呆然と立ち尽くす大介と康二。

割れた食器を拾う辰哉。

涙を浮かべる蓮。

そしてこの状況に何も言えない俺。

　

　

静寂の中、

話を切り出したのは蓮だった。

蓮「もうちょっとみんなさ・・・ラウのこと考えてあげてよ。」

　

辰哉「ごめん。照がいる前で言うことじゃなかったね。」

ばつが悪そうな顔をしている辰哉。

蓮「見て見ぬ振りなんかしないで。かわいそうだよ。こんな・・・こんな・・・。」

涼太「うん。そうだね・・・。」

大介と康二も頷く。

康二「そやな・・・かわいそうやな。」

大介「だめだね。このままじゃ。」

ラウールのことをちゃんと見てあげなきゃいけない。

目を背けてきた現実に向き合わなきゃいけないんだ。

この場にいる全員の思いは同じだったと思う。

　
　

　

散らばったご飯を拾い集め、

割れたお皿を片付けた。

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