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―１５０★ ページ30

・

　
　



声のする方に目を向ける。



すると・・・



隣に住んでいる人がベランダのつい立からひょっこりと顔を出す。



しゃべれないぼくは、無言でその人を見つめる。


　


・


　


何を言っても話さない僕を見て、



その人は少し、困った顔をしていた。


　
　

「ねえ、お腹空いてるでしょ？」

　


ちょっと待っててと言って、一旦どこかに行ってしまった。



しばらくして、



その人が手に持っていたのは、おいしそうなあんパン。



ゴクリ。

　


　
僕は思わず反応してしまった。



「食べていいよ。それ君にあげるよ。」




そういうと優しい隣の人は、



笑顔で戻っていった。


・

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作者名：ゆり | 作成日時：2021年1月15日 17時

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