血の通わない人形３ (ページ14)

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照side

家に帰ってから、辰哉に今日あった話を聞く。

驚きを隠せない。

結局ラウールは、とりあえずで１泊の入院になってしまったそう。

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翔太「なんかさ、俺ひっかかるんだよなぁ・・・。」

ビールを片手に、翔太がつぶやく。

涼太「ラウールのこと？」

翔太「うーん・・・。」

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今日は久々の長男会。

上の５人、辰哉、照、涼太、翔太、大介のアダルトチーム(社会人)からなる、

まあ、ただ晩酌する会なんだけどね(笑)。

翔太「ねえ、ラウってさ、なんでいきなり母さんのところについて行ったんだと思う？」

辰哉「確かに・・・。それは俺も不思議に思ってた。」

照「ラウが一番、懐いてたんじゃない？母さんに。」

翔太「そんなに、言うほど懐いてたか？」

破天荒で、まったく母親らしくない人だった。

それで、父さんも苦労したのは事実。

まあ、母さんの稼ぎ的にも俺ら全員は引き取れない。

正直、俺らは引き取られなくて良かったと思ってるけどね。

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どっちかって言うと、にぃに、にぃに！！って感じだったラウール。

いきなり言ったんだ・・・

“僕お母さんと一緒に暮らしたい”って。

翔太「あの時の母さんの顔さ・・・。ちょっと引きつってたように見えたんだよね。」

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