月明かりの幻想【NARUTO】 (ページ9)

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～貴女side～

あの卒業試験から数日後。

今日は卒業生の説明会が開かれるため、忍者学校へと赴いた。

たったの数日だと言うのに、もう既に懐かしい気がしてちょっとだけ感慨に耽ける。

ドアをガラリと開くと、同じく試験に受かった同期がこれからの忍者人生に思いを馳せているのか、少々浮き足立った様子で各々会話をしたりしていた。

貴「！」

その中に先日友人(と呼んでも厚かましくないだろうか・・・)になったナルトを見つけた。

その隣にはオールバックに髪をひとつに括りあげた黒髪の少し気だるげな様子の少年がいて、和気藹々と話している。

貴(せっかく盛り上がっているところに邪魔をするのも悪いだろうし、話しかけるのは後でにするか・・・)

そう思い、別の空いてる席に向かおうとした時。

ナ「あ、おーい唯！おはようってばよ！」

貴「！おはようございます、ナルト。それと、シカマルくん、でしたよね？」

2人にぺこりと会釈をすると、シカマルくんは少し面倒臭そうに「そーだよ」と答えた。

ナ「そんな隅の席の方に行かねぇでさ！こっち来いよ！！」

ナルトが勢いよく手を振るもんだから、周りの人はなんだなんだと注目してくる。

あまり注目されたくないから、慌てて二人のもとへ向かうと、ナルトは満足そうに笑った。