月明かりの幻想【NARUTO】 (ページ7)

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～貴女side～

校舎を出てみると、そこには大量の人だかりができていた。

皆、それぞれ合格できたことへの喜びを分かち合ったり保護者に報告していたりしている。

微笑ましくもあり、少し羨ましくもあって複雑な心境になる。

もし、私も普通の家庭に生まれて親が生きていたのなら、あの人達の中にいたのかな・・・。

貴(・・・なんてな。私にはやらねばならぬことがあるというのに・・・。そんな甘い考え、とっくに捨てたと思っていたのだが)

眩しすぎるその光景からふと視線を外すと、木陰のブランコで同じく悲しそうにその光景を見つめているうずまきナルトがいた。

額当てを持っていないようだし、恐らくは試験に落ちてしまったのだろう。

「ねぇ、あの子」

その時、人だかりの中からヒソヒソと話す声が耳に届いた。

「例の子よ。1人だけ試験に落ちたみたいよ」

「フンッ、いい気味よ」

「あんなのが忍びになったら大変よ」

貴「・・・」