Together (ページ8)

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Aside

やっぱり、ちゃんと来てくれた。でも、私はこんな姿の将企を知らない。まるで別人を見ているかのようで、信じたくなかった。

ゾンビを倒して急いで部屋に入って来た将企は全身傷だらけで既に瀕死の状態。頭から血を流してその場で崩れ落ちた。息をするのも大変そう…
そんな状態でも彼は私の事を心配してくれて、気遣ってくれる。そんな姿にまた泣きそうになってしまう。

お互いに抱き合って再会出来たことに安堵した。抱きしめ返してくれる将企の腕にはほとんど力が入ってなくて、声も掠れて、怪我が痛むのか途中声を詰まらせながらも私の背中を摩り、「怖かったな」「待たせて悪かった」「もう、大丈夫やから」と将企も初めての経験で不安だろうに励ましてくれる。

少し体を離して将企を見る。やっぱり痛々しくて、いつまで経っても呼吸が苦しそうで鼓動が激しいのが伝わってくる。脇腹も庇ってるしなかなか息が整わないのかな？少しでも楽になって欲しくて、頭の血を拭きとって「ゆっくり深呼吸しよ」と言ってみる。

今度は私が将企の背中を摩って励ます番！
A「焦らなくて大丈夫だから」「上手に息できてるよ！あと少し頑張って」

リリー「ハァー…、ハァー…ん、大分ましになったかも」「ありがとう」

A「お礼を言わなきゃいけないのは私の方だよ！ここまでして来てくれてありがとう」

リリー「フフッ…、俺名前のこと愛してるからな。当たり前やろ」

A「もうっ！ちょっ、恥ずかしいからっ！」

本当に彼は…冗談か本気か分からないけどこんな時でも私のことを笑わしてくれる。
やっぱ敵わないな。素直に愛してるなんて嬉しかったし