Together (ページ7)

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リリーside

お互いに玄関先でへたり込んだまま暫く抱き合っていた。名前の体は小刻みに震えてる。きっと泣いている。怖かったんやな。背中を摩り安心させながら自分の呼吸も整える。

部屋の奥になんかある。窓ガラスが割れてゾンビが1人倒れてる。Aがやったんか？

リリー「なぁ、ゾンビ…倒したん？」

A「うん…鍵全部閉めてたんだけどガラス割って入って来ちゃって…」

リリー「そうか、よう頑張ったな」「もっと、早く…行けたら良かったんやけど…っ！怖い思いさせたな」「怪我は…ない？」「ごほっ…ごほっ…っ！」

A「全然平気だって！私の心配より将企の怪我の方がよっぽど心配…まだ呼吸も苦しい？」

名前が少し体を離し、額の血を優しく拭き取りながら聞いてきた。そして、名前が俺の心臓辺りに手を添える。

A「大分バクバク言ってるね、ゆっくり深呼吸しよ」

「スゥー…ハァー…、スゥーっ…ハァー」

脇腹の痛みから少しぎこちない深呼吸だったが段々呼吸は楽になってきた。

リリー「ハァー…、ハァー…ん、大分ましになったかも」「ありがとう」

A「お礼を言わなきゃいけないのは私の方だよ！ここまでして来てくれてありがとう」

リリー「フフッ…、俺Aのこと愛してるからな。当たり前やろ」

A「もうっ！ちょっ、恥ずかしいからっ！」

よかった、ちょっと笑顔が戻った。ずっとこの時間が続けばええけど、あいにく時間がない。早く安全な場所まで行かんと…