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リリーside
Aのおかげで助かった…
リリー「あり…が…とう…」
A「しっかりして！将企っ！！！」
元々無理をして動いてたからだろう。突如現れたゾンビに急な動きをしてしまった為、激しい痛みが全身を襲った。いよいよ立っていられない…
目の前でAが泣きそうな顔でしっかりしてと訴えている。
俺の霞んでいる視界がグラっと傾きそのまま冷たいコンクリートに打ち付けられた。
「……ゔっ……」
倒れながらも失いそうな意識を必死に取り戻す。
こんな所で倒れてる場合やないっ！俺が絶対にAを守り抜くんやっ！
頭の中では分かってるが、どうしても体が言うことを聞かない…
Aが泣きながら必死に俺を抱き起こしている。俺の名前を呼んぶ声と、自分の情けない、声にもならないような呻きが響く
期待に応えたいが…声を絞り出して出た言葉は…
リリー「ごめ…っん…、もう…動けんっ…。俺を…おいてってくれ…」
A「意味のわからないこと言わないでっ！2人でって約束したでしょっ！…グスッ…」
リリー「ごめ…ん…な…」
俺が一緒にいたら足手まといになってまう。普通に歩いたらそんなにかからんのにこんな状態の俺を支えて避難所まで行くのはAに相当負担をかけてしまう。
「ハァ…ハァ…ハァ…ッ！」
A「お願い…一生のお願いだからそばに居てよっ…ねぇ、ちゃんと目開いてっ！お願い…死なないで…グスッ」
俺のか細い呼吸とAの啜り泣く音が、不気味に静かな街中に響く。
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作者名：名無し | 作成日時：2022年1月16日 15時
