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降谷side
「車線変えろ」
Aは窓を全開にし、何かを測るように目を細める。
「了解…！」
そして、僕も彼女に言われた通りハンドルを動かして車線を変えた。
後部座席の窓を開けたことにより、11月の冷たい風が僕と班長の髪をさらう。
「うっ、さぶ」
後部座席の風量は凄まじいようで、あまりの冷たい風にヒロは肩を縮めこませ身震いさせた。
「…距離おおよそ80…か。
エアガンじゃダメだな」
強風の為に目を大きく開けられないのか、Aはその大きな目を細めて呟いた。
Aは数秒考え込んだ後、何か考えついたようで勢いよく助手席の班長へと振り返る。
「班長！降谷のホルスターから拳銃を！」
「おう！降谷の……ってええ！？」
降谷の拳銃。すなわち実銃を取り出せと言っていることに驚いたのだろう。班長は素っ頓狂な声を上げた。
それは僕も例外では居られなく、思わず一瞬顔を歪めてしまった。
「なぜ知ってるんだ…。別に構わないが」
一言で言えば、公安だから非番でも銃を持っている訳だが、やはり少し不愉快だ。
「実銃って…トラックに撃ち込むつもり？」
「当たり前だろ。なんとしてでも停めないと」
困惑した面持ちの僕らとは正反対に、Aはさも当然かのようなすまし顔だ。
「さあ、班長！早くホルスターから銃を」
「銃っつったってよ…。渡す訳には」
警察官として、もしくは社会に出る大人として。未成年の少女に実銃なんか触らせるわけにもいかず曖昧な返事を返す班長。
「…班長、左側に拳銃が入ってる。渡してくれ」
だが、僕としてはやらずに後悔するよりもやって後悔したいタチなのだ。ましてや相手が相手だ。何も躊躇う必要も無いと思うのだ。
「でもよ降谷…」
「構わない。どうせAだ」
「どーせってなんだよ。どーせって」
後ろから覚めた視線を送られた気がしたが、どうせAなので気にしない。
班長は意を決して静かに頷き、僕のホルスターから銃をゆっくり引き抜いた。
そして、それをAに手渡す。
「おい、渡したは良いがお前撃てるのか？」
華奢な体に似合わぬゴツゴツのオートマチックの銃を両手に持つAに尋ねる
「そりゃあ私はハンターだから」
だが、Aは鼻で笑っては得意げな顔で僕を見る。
「人は皆、夢という獲物を追いかけるハンターなのさ」
…不安しかない。無駄にハードボイルドなセリフを決めた彼女に冷ややかな視線を送った。
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あまちー(プロフ) - いずみさん» ありがとうございます！キャラの濃い夢主ちゃん、かあいいですよね (2022年12月15日 5時) (
レス) id: 49054d0acf (このIDを非表示/違反報告)
いずみ - 夢主好き (2022年11月13日 19時) (レス) id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
あまちー(プロフ) - 莉久さん» うわー😭嬉しいお言葉ありがとうございます！感情移入しにくい夢主かなって少し後悔してたんですけど、そう言っていただけると励みになります🙇♂️ご期待に添えるよう更新頑張ります💪 (2022年8月25日 16時) (レス) id: 49054d0acf (このIDを非表示/違反報告)
莉久 - めっちゃくちゃ面白くて、つい一気読みしちゃいました！夢主ちゃんの性格が大好きです！この事件がどう解決されるのか、恋愛は発展するのか……楽しみです！更新頑張ってください！！！ (2022年8月24日 13時) (レス) @page5 id: 28e45e7c9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまちー | 作成日時：2022年8月21日 22時
