棘の女王。 (ページ46)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:28,138 hit

静止の零愛ページ46

さくら「ん……」

目を開けると見慣れた天井。
あれ？私どうやって帰ってきたんだっけ。

ズキンｯ

さくら「いったぁ……」

なんとか体を起こすと頭がガンガンする。

そう言えば、なんか昨日死ぬほど飲んじゃってたな…

？「あ、起きた？」

さくら「……え、嘘…なんで……」

髪の毛もボサボサでメイクも落ちかけ、その上酒臭い私の目の前に現れたのはスーツ姿の菊池くん。

さくら「き、菊池くん……？」

そう聞くとふにゃっとあの笑顔を見せた。
え、ドユコト？

風磨「うん。俺風磨。とりあえずシャワー浴びたら？」

さくら「あっ……はい…」

訳も分からないままとりあえずシャワーを浴びる。

・

・

・

カチャｯ

酔いもすっかり覚めて、すっきりした気持ちで部屋に戻ると、

さくら「本当にいる……」

眼鏡をかけてパソコンを叩いてる菊池くんがいた。

風磨「あ、柏木。」

かけていたメガネを外し、パソコンを閉じた。
相変わらずイケメンだなぁ……。

慌てて私も菊池くんのそばの椅子に座る。

さくら「えっと…あのまずはごめんね…迷惑かけちゃったみたいで…」

風磨「全然大丈夫よ？てかそんなに気にすんな笑」

菊池くんが気にしなくても私が気にしちゃうの！！なんてことは言えず。

さくら「あ……うん。ありがとう…。」

風磨「……」

さくら「……」

沈黙気まずいよ、菊池くん。
あぁ何話せばいいの……。

1人、頭の中がこんがらがってると、「あのさ、」と言われる。

さくら「あ、はい！！」

目線を上げて菊池くんと目を合わせた。

風磨「……久しぶりに会った時、凄い綺麗になっててびっくりした。」

さくら「……え？」

菊池くんから出てきたのは思いもよらなかった言葉だった。