棘の女王。 (ページ29)

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未来の再会ページ29

健人サイド。

思えば……彼女はどんな時でも凛々しかった。

一人でいる時も、みんなの輪には入ろうとせず、グループワークでも無理に話題を合わそうとはしない。

だからこそ、彼女は強くて美しかったんだ。

俺はそんなさくらが子供の頃から好き。

さくらに健人、と呼んでもらえる度に、嬉しくて頬がニヤけた。

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俺は知ってたよ。
さくらが風磨のことをずっと目で追ってること。

そしてさくらと風磨が互いに昔に会ってて、長年の想い人同士であること。

でも……俺は言えなかった……。
さくらを取られるのだけは辛かったから。

だからほんとに、風磨がお花の子と付き合ったって聞いた時、終わったな、って思ったんだ。

まさか……白城がそんな嘘ついてるなんてね。
思いもしなかったよ。

でも臆病な俺はここでもまた言うことが出来ない。
風磨が探してるのは白城じゃなくてさくらだよって。

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ごめんな、風磨。

お前が探し続けてきたお姫様は俺がもらうよ。

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？「あれ……健人……？」

君が俺の名前を俺の胸は高鳴るんだ。
それはずっと前から変わらないね。

ゆっくり振り返ると、少し大人っぽくなった君の姿。

寒さのせいなのか真っ赤なほっぺが可愛らしい。

健人「……久しぶりだね、さくら。」

7年の時を経て、迎えに来たよ。

二度と君を離さない。