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7月 ページ4

僕の姉さんはもうすぐ死ぬ




「ねぇ、プールへ行こ!」




と、言われたのが今日の朝。




で、成り行きで一緒にプールへ行くことになってしまった。




展開が早すぎて俺の頭はついていけない。




「ふっふっふ、母さんはこう見えても小学校の水泳記録会で一位を取った経験があるんだからね!」




「今日はびっしばっし鍛えてあげるわ!」




・・・なぜ?




そして気づいたら、プールについていて




僕らは水着姿になっていた(怖)




すれ違う人が姉さんを見て囁いている。




僕の姉さんは、認めたくないが、まぁまぁ可愛い。




本人は多分自覚がないけれど。




「よおし、へにょへにょな私の息子、今から君の実力を見てみよう!」




「・・・は?」




姉さんが僕をプールに突き落とす




「泳げ!はい、よおおいドンッ!」




言われるがままに25メートル泳ぎ切る。




「お疲れ!ま、まぁまぁな結果だと思うよ。」




「チッ。」




「今舌打ちしたよね!バカにしたな?見てろ、母さんの泳ぎを!」




ーーーー




「あれ?僕より遅くね?」




「何の事かな?」




「人の事言える立場じゃないよね?」




姉さんは目に涙をためて真っ赤になって俯いた。




「もおおおおお!こうなったら!猛特訓するぞ!」




「・・・は?僕も?」




腕を掴まれた。




「巻き添え〜だっ!」




姉さんが僕の腕を掴んだままプールに飛び込んだ。




こんの、くそ姉さん。




水中で目を開いて、姉さんを見たら




姉さんは水中で、悲しく切ない表情で空を見つめていた。




ぼこぼこ・・・



姉さんと目が合う。




姉さんはにやり、と笑った。




僕は、笑えなかった。




水中で空を見つめる姉さんは、とても美しかった。




このまま、時が止まればいいのに・・・









姉さんが死ぬまであと9ヶ月

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設定タグ:感動 , 姉弟   
作品ジャンル:泣ける話, オリジナル作品
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獣嚶(プロフ) - もう…文才というか…何というか…情景がすぐ頭に浮かんで来るような、素敵な作品でした!あれ…?目から汗が… (2020年6月7日 17時) (レス) id: 258d7d697d (このIDを非表示/違反報告)
紗奈# - すごく心が動きました。弟とお姉さんの関係がすごくいきいきしていて、素敵です。素晴らしい作品をありがとうございました。別作品も読ませていただきます! (2020年6月7日 16時) (レス) id: 5b3e3a5457 (このIDを非表示/違反報告)
本の虫(プロフ) - 翡翠琥珀@サブさん» うわ〜!とても嬉しいです。。伝わってます、嬉しいくらい伝わってます!もう、キスしていいですか?(殴)すみません、ありがとうございます!!!! (2020年4月27日 10時) (レス) id: 0e28084fa3 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠琥珀@サブ - うわ〜、読み終わったあとの何とも言えない感じがやばい。めっちゃ感動しました。もう、なんか、あの…感動しました。(語彙力ぜろでごめんなさい笑)切ないよ〜ってなってます。はい。最高でした。 (2020年4月27日 2時) (レス) id: 387b2ce801 (このIDを非表示/違反報告)
本の虫(プロフ) - 蒼炎さん» 一番!?!?(!?!?)やった!!(笑)すみません、ありがとうございます!! (2020年4月26日 21時) (レス) id: 0e28084fa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:本の虫 | 作成日時:2020年3月10日 17時

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