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819話です ページ3

「っ。そ、それは……」

遥弥さんの言葉に言葉を詰まらせる。

遥弥さんの言う通りだ。非戦闘員である私が戦闘中であるツナ達に近付くというのは、ほぼほぼ自 殺行為に等しい。

けど……我慢ならないのだ。目の前でツナが、恭弥さん達がここまで一方的にやられるというのは。

「やめた方がいい」

何か…何か彼らに一矢報いる方法はないものだろうか。グルグルと思考回路を巡らせていると、私の考えを読んだのか遥弥さんが静かに告げた。

俯いていた顔を上げ遥弥さんの方を見れば彼はただ再び重力をかけられている彼らに目を向けている。

「大方彼らに逆転のチャンスはないものかと考えてるみたいだけど……古里達相手に()の沢田達じゃ手も足も出ないよ」

Ver(バージョン).アップしなきゃね。と意味深な言葉を零す遥弥さんに疑問符が頭上に浮かぶ。

「Ver.アップ?」

まさかボンゴレリングにはそのまた上の段階があるというのだろうか。

眉を寄せていると何かが壊れる音がツナ達の方から聞こえた。ハッとしてそちらを見ると粉々に砕けたボンゴレリングが目に映る。

「っ。ボンゴレリングが!!」
「みんな!!」

私の声とツナの声が重なった時、この状況が耐えきれなくなったツナがついに動いた。やめろと叫び古里さんとの距離を詰める。

彼らの片手同士がぶつかり合う。と同時にリング同士が共鳴するかのように光を放った。

「最初に会った時は封印をし忘れていてね。僕も驚いた」

「何故だエンマ!!お前みたいな奴が何故こんなことを!!」

ツナの言葉に古里さんは怒気を滲ませた声でこう、言った。君がそうしたんじゃないか、と。

目を丸くするツナに古里さんは続けて「僕は君を見てきた」と言う。

「君に会うまでボンゴレの10代目はもっと怖くて憎らしい人だと思っていたけど会ったら想像と違ったよ。なんだか僕と似ていた。

だからツナ君は今までのボンゴレとは違うって…君となら分かり合えるって思っていたのに……」

ギラリと古里さんの目付きが変わり、ぞわりとしたモノが背筋に走った。

「っ。ツナ!!」

「なのに君は!!」

逃げて、と言う前に古里さんがぶつかり合っていた片手を横一線に振るう。力技に負けたツナは天井に叩きつけられた。

「ああっ…」

「ユキ」

無意識に踏み出した私を制するように遥弥さんは片手を私の前に出す。

「それ以上前に出ないで。そうさっきも言ったでしょ」

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作者名:夜野兎×さにー☆彡 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1  
作成日時:2018年10月1日 7時

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