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fk
ab「ふっか、ちょっと。」
本番前、阿部ちゃんに呼ばれて。何かと思えば佐久間のこと。
体調悪そうって阿部ちゃんが言うんだから、
その予感は当たってるんだろうな。
fk「おけー。様子みとくわ」
心配をよそにメイクから帰ってきた佐久間はいつもどおり。
本番の歌収録も全く問題なく終わったから安心しきってたんだけど。
楽屋に戻ってきた途端、
佐久間がふらふらっと口元を覆いながらしゃがみこむ。
額からは冷や汗を垂らして、目をきゅっとつむったまま。
ab「佐久間？」
ab「ねー！袋ある？気持ち悪いって」
佐久間の小さな背中をさすりながら、阿部ちゃんが指示を出す。
iw「これ使って！佐久間大丈夫？」
照も佐久間の横にしゃがんで問いかけるけど、佐久間は首を横にふるだけで。
mm「俺たち、水とか買ってきます。ラウついてきて」
それをみためめが機転をきかせてくれたのか、ラウを連れて楽屋を出て行く。後輩の前で、弱いところを見せないように。めめなりの配慮だろう。
kj「さっくん、我慢せんで出し？」
sk「う、、、、ぅ、、、、ゲホッ、、、」
安心したのか、込み上げてくるものを照の袋に出してゆく。
sk「も、、、う、、大丈夫。ごめん」
吐き出した佐久間の顔色は最悪。
dt「口ゆすぎな」
sk「う、、、ん」
だてさんからペットボトルを受け取るけど、
自分で蓋が開けられないくらいぐったりしてて。
だてさんが蓋をあけてそっと佐久間の口に水を流し込んでゆく。
阿部ちゃんと照の支えがなかったら、倒れてしまうくらいふらふらな状態で。歌収録よくやったなと感心する。
fk「さくまぁ、一回横になる？」
sk「ま、、じで大丈夫」
頑なに弱いところを見せたくないのは、、
目標の為、だよね。
ab「一回熱測るよ？」
阿部ちゃんが自分のバックから体温計を取り出して佐久間の脇に挟む。
ピンクの髪が額にビッタリとついて、高い体温を物語っていた。
ab「38.6度、、、、。佐久間、横になろ。」
案の定の高熱。
iw「ちょっと、担ぐよ。揺れたらごめんね」
照にひょいっとお姫様抱っこされれば、照の胸に顔をうずめて苦しそうな息を繰り返す。
ソファに横たわらせて、阿部ちゃんの救急箱にあった冷えピタを佐久間のおでこにピッタリと貼る。
fk「さくまぁ、、お話できる？」
ゆらゆら揺れる佐久間の瞳に俺は優しく問いかけた。
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作者名：澪 | 作成日時：2021年11月25日 4時
