百〇二話 トラ ページ11
「ああ!私のかわいいトラちゃん、死ぬ程心配したのよォ〜!」
「ニ"ャ〜〜〜〜ッッ!!!」
場所は変わって、任務受付場。
只今依頼主であるマダム・しじみが、帰ってきた愛猫を力いっぱいに抱き締め、ふくよかなほっぺでグリグリと頬擦りしている最中である。
感動の再会……とは言い難い。
だって、間違い無くトラちゃんHP削られちゃってるよね、アレ。
あんな事毎日されてたら逃げ出したくもなるわな…
まだグリグリされてるトラちゃんを同情の目で見ていると、不意に「さて!」と言う火影サマの声が耳に入った。
「カカシ隊、第7班の次の任務はと…老中様のぼっちゃんの子守りに、隣町までのおつかい、イモほりの手伝いか……」
…なにかのボランティアのスケジュールかよ!
思わずそう言いそうになり、慌ててグッとこらえる。
とその時、隣のナルト君が急に両腕をクロスしてバッテンマークを作り、「ダメーーッ!!」と叫んだ。
「そんなのノーサンキュー!オレってばもっとこうスゲェー任務がやりてーの!他のにして!!!」
うおっ、火影サマにそれを言うか!
駄々をこね始めたナルト君に、イルカ先生が「お前はまだ新米のぺーぺーだろーが!」と一喝する。
「だってだって、この前からずっとショボイ任務ばっかじゃん!!」
「いい加減にしとけ、こら!」
ゴチ!と、カカシさんのゲンコツがナルト君目掛けて振り降ろされた。
地味に痛そうである。
『自分の部下に暴力…それでも人間かっ!!』
「お前も黙っとけ」
『イッテ!!』
またゴチ!と音がして、今度は私の後頭部に拳が振り降ろされた。
ジンジンと痛む頭をおさえ、一言『スパルタ上司だ…』と呟く。
「いいか!里には多くの依頼が舞い込んでくる。子守りから、暗殺まで…」
と、里の依頼の仕組みについて説明し始めた火影サマ。
…なんか、さっきからナルト君が駄々こねるわ、新たな説明が始まるわで、どんどんフラグが立ってきている気がするのは私だけか?
確か、次は……波の国編、とか言うやつだっけ?
鈴取り合戦が終わってからもう結構経ってるし、そろそろ新章開幕しても良い頃合いだと思うんだけど……
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キイラギ(プロフ) - スカイさん» 返信遅くなってしまい申し訳ございません。面白いと言って頂き何よりです!更新再開は検討中ですが、気長に待って頂けたら光栄です。もしかしたら近々するかもしれません。 (2021年4月10日 17時) (レス) id: bbcff2f923 (このIDを非表示/違反報告)
スカイ(プロフ) - とても面白くて、一気に読んでしまいました.....!もしまた更新再開して下さったら本当に嬉しいです。作者を陰ながら応援させていただきます。 (2021年3月28日 14時) (レス) id: 5b3c3774ee (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 瑠威さん» コメントありがとうございます!面白いと言ってもらい嬉しいです!今後もどうか宜しくお願いします! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 7df02dd123 (このIDを非表示/違反報告)
瑠威(プロフ) - 凄く面白かったです!続き楽しみにお待ちしてます! (2020年1月12日 0時) (レス) id: 248b7ead12 (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» 前章でもコメントして下さった方ですよね!応援ありがとうございます!!こんな不束者の小説ですが、今章でも宜しくお願い頂けたら幸いです!! (2019年6月16日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キイラギ | 作成日時:2019年6月7日 20時