八十三話 地面 ページ38
ザッという皆の地面を蹴る音を耳にしながら、私も近くにあった茂みに身を隠す。
足にチャクラを集めて地面を蹴り、通常よりも高くジャンプする…さっそくチャクラコントロールの修行が役にたった。
『ふう…』と息をつき、茂みをかき分けて視界を広げると、川の近くにカカシさんが立っているのが見えた。どうやら皆も上手く隠れた様だ………って、ん?
『ナルト君おる………』
前言撤回。今しがた一人だけ真っ正面から突っ込んでいるバカを確認しました。
素手でカカシさんに殴りかかっているナルト君を遠巻きに見ながら、思わず『はぁ…』とため息をつく。
…って言うかカカシさんもカカシさんで何やってんだ?
遠くからじゃよく見えないが、何やらオレンジ色の本を読みながらナルト君の相手をしている。
くっそぉー!!余裕で攻撃交わしてんのがなんかムカつく!!
と、その時。急にナルト君が川までぶっ飛んだ。
…え?カカシさん一体何をしたんだ……カンチョーに見えたのは気のせい…だよね。多分。
…そのあとも二人の攻防は続き、一瞬ナルト君が有利に見えた場面もあったがカカシさんの忍術を利用した錯覚に見事に騙されてしまい、揚げ句の果てにはロープで逆さ吊りにされていた。
やっぱりカカシさん強いな…他の皆もやられてないと良いんだけど…
いつの間にか額を伝っていた汗を、手の甲で拭う。
『…様子見に行くか。』
近くに師匠の姿が無いか確認した私は、ゆっくりと茂みから体を起こした。
ナルト君は逆さ吊りにされてるから良いとして、まずはサクラちゃんとサスケ君が何処に居るかだな…
「おい」
二人が一緒に行動してるって事も無くはないけど…あのエリートうちは一族なら「オレ一人で充分だ」とか言ってそうだし…
「おい、無視するな」
ちょっと待て。
なんか地面から声が聞こえてるんだけど…幻聴?
「聞こえてるだろアンタ。下だ、下。」
『…』
どうやら幻聴ではないらしい。
恐る恐る下を向くと、そこには……
『あ、サスケ君。』
首から下が地面に埋まっているサスケ君だった。
『…ち、ちわーっす。』
「…」
なんか掛ける言葉が見つからず取り敢えずあいさつをすると、思いっきりニラまれた。
…え、なにこのカオス状態。
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キイラギ(プロフ) - 白銀月さん» コメント有り難う御座います!!いつも亀更新で申し訳ないです(汗)近々更新する予定なので引き続き宜しくお願いします! (2020年1月22日 21時) (レス) id: 722466c014 (このIDを非表示/違反報告)
白銀月(プロフ) - 更新待ってました!!これからも頑張って下さい(*´∀`*) (2020年1月7日 7時) (レス) id: 3a9bdddb3f (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» 応援ありがとうございます!!頑張ります! (2019年6月7日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - こちらこそ、ありがとうございます!応援しています! (2019年5月12日 22時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» コメント有り難う御座います!最近更新が遅くなってきてますが、気軽に読んで下さったら幸いです! (2019年5月12日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キイラギ | 作成日時:2019年1月2日 22時