八十二話 開始 ページ37
「…よし!12時セットOK!」
「「「『?』」」」
何とか遅刻の件を解決させ皆で一息付いていると、不意に何処からともなく取りだした時計をいじりだしたカカシさん。
やがてカチッと音が鳴ると、切り株の上に時計を置いた。
「…ここに鈴が2つある。これをオレから昼までに奪い取る事が課題だ。」
風に揺らされ、チリンッと音を立てた銀の鈴。
ふむふむ…何となく覚えてるぞ、この課題。確か、色々あったけど最終的には全員合格のハッピーエンド…だったハズ。原作では。
でも、その�色々�が分かんないんだよなぁ…
試験の内容を説明しているカカシさんの話しを聞き流しながら、『う“ーん…』と唸る。
そもそも、元々原作では3人だったチームに私が加わっちゃってる訳だから、絶対全員合格とは言い切れないよね…最悪私だけ不合格ってことも……いやいや!ナイナイ!!
脳裏をかすめた不安に、ブンブンと頭を横に振る。
大丈夫だって!念のため�アレ�も持ってきた訳だし…
腰に付けている師匠から貰いたての忍具ポーチに手を突っ込み、�アレ�が入っている事を確認した私。
フッフッフ…コレがある限り我は無敵だぁ!!!
なんて一人ニヤニヤしていた…と、その時だった。
フワッ
『!』
急に髪を揺らした風に横を向くと、そこには何故かクナイを持っているナルト君の動きを止めているカカシさんが。
…え?さっきまであっちにいたハズじゃ……?
さっきまでカカシさんが立っていた場所と、今横にいるカカシさんを交互に見る。
…瞬間移動?
「そう慌てんなよ。まだスタートは言ってないだろ」
『はやっ…』
思わずそう呟いてしまった。
この人をこれから私達が相手にするのか…なんか緊張してきた。
「でもま…オレをやるつもりで来る気にはなったようだな…やっとオレを認めてくれたかな?」
私達にやっと緊張感が出てきたのをさとってか、そう尋ねてきたカカシさん。
チラリと周りに目をやると、皆少し笑みを浮かべている。戦うのが楽しみっていう感じだ。
そんな皆の顔を見て、カカシさんが「ククク…」と含み笑いをする。
「なんだかな、やっとお前等を好きになれそうだ……じゃ、始めるぞ!!…よーい……」
ドクン、ドクンと高鳴る心臓に手を当てながら、ジリッと足をずらしていつでも地面を蹴れる様に準備する。
絶対受かってやるぞ!!
「スタート!!!」
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キイラギ(プロフ) - 白銀月さん» コメント有り難う御座います!!いつも亀更新で申し訳ないです(汗)近々更新する予定なので引き続き宜しくお願いします! (2020年1月22日 21時) (レス) id: 722466c014 (このIDを非表示/違反報告)
白銀月(プロフ) - 更新待ってました!!これからも頑張って下さい(*´∀`*) (2020年1月7日 7時) (レス) id: 3a9bdddb3f (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» 応援ありがとうございます!!頑張ります! (2019年6月7日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - こちらこそ、ありがとうございます!応援しています! (2019年5月12日 22時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 鶴さん» コメント有り難う御座います!最近更新が遅くなってきてますが、気軽に読んで下さったら幸いです! (2019年5月12日 20時) (レス) id: 65879db91d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キイラギ | 作成日時:2019年1月2日 22時