十話 火影室にて ページ11
『し、失礼します…』
半ば緊張気味にそう言った私は、木製のドアを慎重に開いた。
キィッとさびれた金属の擦れ合う音が、やけに耳に入ってくる。
火影室。
カカシさんに半ば強制的に連れてこられた私は、火影室に“火影”と言う、里の中で一番お偉いさんがいる事を説明され、只今心臓がバクバクと音をたてている真っ只中である。
やっぱアレかな?
忍の長っていうくらいだから、めちゃめちゃ強いのかな?
私の脳内に、ムキムキマッチョの男性が浮かんでくる。
…威圧感ハンパないっ!!
脳内イメージの火影に少し青ざめながら、ドアを完全に開いた。
すると、そこに居たのは…
「おお、カカシか。…ん?お主は一体…?」
優しそうな、お爺さんだった。
私の脳内イメージが崩れ落ち、代わりに安堵の息をもらす。
ムキムキマッチョじゃなくて…よかった…。
と、その時。後ろにいたカカシさんに、チョンチョンと肩を叩かれた。
あ、名前言うんだった
『えっと、清水Aです。』
「…夜遅くに申し訳御座いません。里に出入り許可を貰わずに勝手に侵入していた者がいたので、連れて参りました。」
勝手に侵入してたって…まるで私が不審者みたいな言い方だな。
火影に向かって敬語で話しているカカシさんに、少し顔をしかめる。
「ふむ…結界班からそれといった伝達はないんじゃが…」
「それが本人いわく、気がついたら、里内に居た…と。」
「ほう…」
何か考え込むように、何処からか取り出したパイプを口にくわえた火影。
ふーっと吐かれた息と共に、白い煙が広がる。
「…お主、Aと言ったの。」
『はい』
「…その頬の赤い模様は、生まれつきかの?」
『…はい?』
頬の…赤い模様?
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キイラギ - 良い話と言って貰えて嬉しいです!リクエストは少し先の事になってしまうかも知れませんが、この話を完結出来るようバンバン投稿するつもりので、暇潰し程度にでも見てくれれば幸いです! (2018年12月22日 22時) (レス) id: c044f0b226 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 良い話です!最新とミリアさんのリクエスト頑張って下さいね! (2018年12月22日 21時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - 応援有り難うございます!頑張りますね! (2018年12月22日 19時) (レス) id: c044f0b226 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 楽しみに待っていますね!頑張って下さいね! (2018年12月22日 18時) (レス) id: a3eeffbc62 (このIDを非表示/違反報告)
キイラギ - コメントありがとうございます!たくっちのまぃ、調べさせていただきました。この小説に区切りがついたら、丁度他のキャラとNARUTOのキャラを絡ませる恋愛短編を書いてみたいと思っていた所なので、その時に書いてみたいと思います! (2018年12月22日 13時) (レス) id: 9e16dfbd30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キイラギ | 作成日時:2018年12月9日 22時