八百五十五話目 「客人のマナーに則って」 ページ10
いくつかの連絡事項を説明して、それに関するドフラミンゴからの質問に答えたところで、給仕であろう女性がグラスを持ってきた。
こちら側にルビー色の液体が揺れるグラスを置き、同じものをドフラミンゴの前に置いてから退出していった。
それを見送ってから飲み物に目を落とす。横目でルッチさんを見れば小さく首を振った。言われなくても分かっているが、立場が逆だったら俺も言う。言わせていただく。
『……怪しさ満載だな』
「フッフッフッ、変なモンは入ってねえよ」
『過去変なモン食わせた奴の言葉には信憑性ねえぞ』
「本当に入ってないっての……そんなに不安なら護衛に毒見させりゃあいいじゃねえか」
『は？』
「出されたモンには口付けるのが客人のマナーだぜ？」
上機嫌に笑うドフラミンゴ。額に青筋がピキリと浮かんだ。
喧嘩を売られている。ここで俺が飲まなかったら何かしらのいちゃもんを着ける気だろう。
センゴクにいちゃもん付けられるくらいならどうだっていい。俺がごめんなさいすれば済む話だ。つーかセンゴクも分かってくれるだろう。
だがこの島には今、海兵が上陸して別件の仕事中だ。それにちょっかいをかけられるのは本意ではないし、ドフラミンゴも嫌がらせをするなら十中八九そっちだろう。
そんなことを考えていればルッチさんが背後で動こうとする気配。
『動くなルッチ』
「ッ……ですが」
「フッフッフッ！A、護衛の仕事を邪魔してやるな」
『………テメェこそ余計なことして俺の仕事邪魔してんじゃねえよ』
ガッ、と目の前のグラスを引っ掴み口へと運ぶ。
ルッチさんが何か言う前にグラスを傾けたがその瞬間、パリンッとグラスが割れた。
グラスの端ギリギリを狙ってドフラミンゴが放った能力の攻撃は俺の頬も掠ったらしく、頬にぴりっとした痛みが走る。ついでに零れた液体が下半身をびっちょびちょにしていて気持ち悪い。いや、そんなことよりもだ。
ボボッと頬に紅の炎が上がるのを無視しながら口を開く。
『ほらみろ、やっぱり毒入ってんじゃねえか』
「フッフッフッ、お前の為に入れたわけじゃねえんだがなァ」
『分かっとるわバーカ。だからこうしたんだろ』
俺が飲もうとすればドフラミンゴはそれをどうにかしてでも止めるだろう。
止めなかったならそれは普通の飲み物だってだけで。
「お前が死んでも構わねえ……そう思われてるとは考えなかったのか？」
『どの口が言う』
「この口」
ニィと笑った桃色。
ぶん殴ってやろうかマジで。
八百五十六話目 「命令は絶対だもんなァ」→←八百五十四話目 「中身は秘密の封筒」
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涙腺崩壊日本人 - 2章まってます！！！！！ (2022年9月9日 21時) (
レス) @page50 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさんの為なら、いや、更新のためなら天に召されても良い、、、、 (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさん好き過ぎる作戦隊長さん、ありがとう感謝します私は貴方のおかげでルッチさんに目覚めることが出来ました！ワンピが帰ってくるのを待つぜ！更新お願いします！！超超超超超超超超超大好きです！ (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
ルッチさぁぁぁん - ホントわかる、、ルッチさん好き (2022年5月11日 23時) (レス) @page44 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
狐竜(プロフ) - ぴゃ！！！？？（大混乱）やった久々の更新！！！ほんともうこのシリーズのルッチさん大好きなんですよ私……嬉しい…！！！ (2022年3月28日 21時) (レス) @page46 id: 2674e8aa46 (このIDを非表示/違反報告)
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