八百四十九話目 「閑話休題 11」 ページ4
「俺の好きなもの？」
『はい』
夕飯は魚の煮付だと騒いでいたバカは、今やその魚に全集中を注いでいる。
と思いきや、小骨に対して眉間に皺を寄せながらそんな事を聞いてきた。丁度持っていたグラスを置き、ヤツをまじまじと見る。
「喉に小骨でも刺さったか？」
『いやどういうメカニズムで喉に骨が刺さって俺の思考回路の妨害をするんですか』
「一言だけでよく完璧に把握したな」
『あったり前でしょ。どんだけルッチさんの冷やかしを聞いてきたと思ってんですか』
よっしゃ取れたと喜びながら魚を口に運んだ奴が漸く顔を上げた。
もぐもぐと数回咀嚼してごくりと飲み込む。ぺろりと唇を舐めてまた口を開く。
『いやぁ、意外と知らないなって』
「………肉だな。あと酒」
「大雑把な好みは見てればわかりますから」
『見てるのか』
「見てますよ？嫌ってほど一緒にいるじゃないですか。少なくとも挨拶回りの間」
やることないですし、とまた魚に視線を落としたバカ。
俺も同じように自分の皿へと視線を落とした。半分ほど食べ終えた魚が乗っている。
『でもネコだから魚の方が好きそうなイメージありますけど……あ、でも豹か。肉食』
「能力で決めつけるな」
『能力抜きだったら、ルッチさん絶対肉っぽいですね』
「実際肉なんだがな」
『理由は？』
「………正直、骨が面倒だ」
細かい作業が苦手というわけではないが、チマチマと骨をどかすのは手間だ。
カクなんかは綺麗に食うが、俺は途中で面倒になって少し身が残っている状態で食器を下げてしまう。カクはぐちぐち言っていたが知ったことではない。
無言になった奴を不審に思って顔を上げれば、こっちを見てパチパチと瞬きを繰り返している。
「なんだ」
『……いや、それは今まで気づかなかったなあって』
気恥ずかしそうに笑う奴は俺の皿の上を見ていた。その後、見比べるように自分の皿を見る。
俺も奴の視線を追えば言いたいことは自ずと分かった。ククッと喉奥で笑う。
「食い散らかしてるじゃねえか」
『人の事言えないでしょ。ルッチさんだって』
「否定はしない……因みにだが、カクは絵にかいたような骨になるぞ」
『素直に尊敬しますねそれ』
2人してまた自分の皿を見る。そして相手の皿も。
またクツクツと笑って箸を持った。
「……お前はどっちが好きなんだ」
『聞かなくても分かるでしょ。肉ですよ』
「だろうな」
『骨がうざったくて……好きではあるんですけどね』
「癪だが同感だな」
『一言余計です』
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涙腺崩壊日本人 - 2章まってます！！！！！ (2022年9月9日 21時) (
レス) @page50 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさんの為なら、いや、更新のためなら天に召されても良い、、、、 (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさん好き過ぎる作戦隊長さん、ありがとう感謝します私は貴方のおかげでルッチさんに目覚めることが出来ました！ワンピが帰ってくるのを待つぜ！更新お願いします！！超超超超超超超超超大好きです！ (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
ルッチさぁぁぁん - ホントわかる、、ルッチさん好き (2022年5月11日 23時) (レス) @page44 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
狐竜(プロフ) - ぴゃ！！！？？（大混乱）やった久々の更新！！！ほんともうこのシリーズのルッチさん大好きなんですよ私……嬉しい…！！！ (2022年3月28日 21時) (レス) @page46 id: 2674e8aa46 (このIDを非表示/違反報告)
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