八百六十二話目 「命の取捨選択」 ページ17
壁に大きく投影されている映像、その中のステージでは選手が入れ替えられ、Ｄブロックの予選が始まった。
『………別にお前の部下でもいいだろ』
「いや、俺が出ることに意味があるんだよ」
『なんで』
フッと柔らかく笑ったドフラミンゴ。
瞬間、俺の心臓から鈍い音がした気がした。
『お前……最悪だよ。最低だ』
「それも今更だなァ」
ドフラミンゴは自分で逃げ道を潰したのだ。
たとえドフラミンゴの命令と分かっていても、ルッチさんを殺したのが奴の部下なら、俺はその部下を嫌いになって憎むだろう。だからこそ、ドフラミンゴは自分で出ると言うのだ。
万が一のことがあっても自分の部下を俺から護る為。そして俺に憎む対象を間違えさせないため。
これで俺がドフラミンゴを許すのならば、俺の中での優劣はドフラミンゴが上。許さないのなら、自分よりも優劣が上の奴を消せてそれはそれで胸が空く。
………本当に、なんだってんだ。
『じゃあいっそ殺すのをやめてくれよ』
「それじゃ俺の気が済まねえ」
ダメだ。
これはルッチさんが死ぬ未来しか想像できない。
ついでに言えば、せめてこの戦いは生きてほしいと望んだレベッカすらも。
だってこの興行において、最後にあのステージ上に残るのは一人だけ。
ショーの終わりは誰かが一人になるまでなのだから……それすなわち。
『………』
「………なら、お前が代わるか？」
『は？』
「決勝戦は最後の一人になるまで終わらねえ」
『要は……俺が死ぬか、殺すか』
「フッフッフッ、お前が選べよ。命をなァ」
俺が、命を選ばなきゃいけない。
レベッカか、ルッチさんか、ドフラミンゴか………俺か。
全て護るという我儘は選択肢にはない。どれかを捨てなければ。
どれかを……………あ。
『そっか』
俺は何のために力を欲しいと願った。
俺はそうして何を得た。無茶を可能にする強さだ。
その強さを以て、俺は何をしたかったんだ。
『ドフラミンゴ』
「ん？」
『俺を特別ゲストとして出演させてくれよ』
「フッフッフッフッフッ！！！！さいっこうに悪い顔してるぜハニー」
『まあ、一か八かの賭けだけどな』
「失敗する気はありませんって顔しといて、よく言うぜ」
『当然だろ』
無茶だからなんだ。
なあ俺よ、俺は無茶をどうにかこうにかする為に強くなったんだろ？
一般的な考え方はそろそろ捨てようぜ。
ない選択肢を捻りだして実行できる強さ、能力……それが俺の望んだモノだっただろ？
どうにかなる。否、どうにかするんだよ。
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涙腺崩壊日本人 - 2章まってます！！！！！ (2022年9月9日 21時) (
レス) @page50 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさんの為なら、いや、更新のためなら天に召されても良い、、、、 (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
涙腺崩壊日本人 - ルッチさん好き過ぎる作戦隊長さん、ありがとう感謝します私は貴方のおかげでルッチさんに目覚めることが出来ました！ワンピが帰ってくるのを待つぜ！更新お願いします！！超超超超超超超超超大好きです！ (2022年8月18日 0時) (レス) id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
ルッチさぁぁぁん - ホントわかる、、ルッチさん好き (2022年5月11日 23時) (レス) @page44 id: 66bf482254 (このIDを非表示/違反報告)
狐竜(プロフ) - ぴゃ！！！？？（大混乱）やった久々の更新！！！ほんともうこのシリーズのルッチさん大好きなんですよ私……嬉しい…！！！ (2022年3月28日 21時) (レス) @page46 id: 2674e8aa46 (このIDを非表示/違反報告)
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