五百九話目 「積極的に囮にしていく」 ページ48
さて、大問題の爆弾は爆発まで三十秒を残すところでございますが。
横で一緒に走ってるカクはワハハと呑気に笑っているし、時間は無いし、ここでドッカーンとかやらかしたら長官の胃などいろいろなモノもドカーンてな感じに……ああ考えたくないね。
『三十秒ってどうすりゃいいんだよおおおお！！』
「なんとかなるじゃろ」
『ならねーから困ってんだっつうの！！！』
「しかたないのう、この状況で爆発しても問題なさそうなのは……」
『「海！」』
しかし、いくら海がすぐ隣にあるとしてもあのデカブツを海に蹴っ飛ばせるかと言えば微妙だろう。カクが嵐脚ぶつけたにしては破損していない所を見れば、難儀な話であろう。
どうやらカクも同じことを考えていたらしく、俺に親指を立てて空に飛び上がった。
因みにあれは月歩というらしい。なにをどうしたら宙を蹴れるのだろうか、是非ともその理屈をお教え願いたい。
「Aー！囮頼んだぞー」
『だと思ったよ！！』
要は俺もろ共海へと飛び込めと、そういう訳らしかった。
やっぱりというか、メカは飛び上がったカクではなく、俺を追っかけてきている。
まあ、こうなったらやるっきゃない。もし建物がぶっ壊れたりしたら、ただでさえ出かけた時に激おこだったルッチさんがどうなるか知れたもんじゃない。
爆発に巻き込まれて死ぬより、八つ当たりで死ぬ可能性の方がよっぽど高いし、おっかない。
〈爆発まで、あと五秒〉
あ、コレ絶対やべえやつだ。
もう俺が腹をくくるしかないってこった。世も末だな。
そして爆発までのカウントダウン刻んでくる超怖い。
『ぜってー助けろよ！！絶対だからな！！』
「わかっとるわい。姫を助けるのが王子の仕事じゃからのう」
『どこの世界に姫を囮にする王子がおるんじゃバカが！！』
「それ、安心して爆発するんじゃ」
『俺は爆発しねえよ！！！』
叫びながら思いっきり海に向かって地面を蹴った。メカも俺を追って海へと飛んで来ているのが分かる。その瞬間、カウントダウンが残り一秒を告げる。
あ、死んじゃうかもと思った瞬間に、グイッと手を引かれて抱きしめられた。
「鉄塊！」
続いて強烈な光に、爆音。
猛烈な風が吹いてぶっ飛ばされる。勿論、カクに抱きしめられたまま。
最終的にたどり着いたのは水。要は海の中である。
ぷはっと二人して顔を水面に上げると、心配そうにカクが見つめている。
「A、大丈夫か？」
『無傷だぜ。ありがとな』
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淋 - この時をどれ程待ちわびたことか・・(嬉泣ありがとうございます！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2016年11月29日 18時) (
レス) id: 251a646782 (このIDを非表示/違反報告)
桜音羽(おとは)(プロフ) - 更新お疲れ様です！ 結果良いほうだといいですね！ 私も就職内定もらえましたし、大丈夫ですよ！ (2016年11月20日 21時) (レス) id: ff11fad73c (このIDを非表示/違反報告)
狐笛(プロフ) - 更新待ってましたー！！作戦隊長の作品全部好きです！これからも応援してます (2016年11月20日 19時) (レス) id: 5065c368d2 (このIDを非表示/違反報告)
5OG7(プロフ) - 受験お疲れ様です(ヽ´ω`)_旦 続き楽しみにしてます。自分のペースで頑張ってください(o尸ﾞ｀・ω・´)o尸ﾞ (2016年11月20日 19時) (レス) id: c5a0fce0fe (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 次の更新も楽しみだぁ〜♪ (2016年11月20日 10時) (レス) id: e31c017b80 (このIDを非表示/違反報告)
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