組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１９１話、惚れた弱み ページ45

「あの時、君が山本に殴り掛かっていなければ──


接点はまず生まれなかった。


名刺を渡されても、ビビって使わなかった事が癪だった。


物で釣っても中々、釣れないことが面白くなった。


果物だけをねだられたのは、初めてだった。


食事に誘っても首を振るばかりで、少し意地になった。


ただのペンアートで描かれただけの絵に今まで見た中で一番嬉しそうにした事に驚いた。


男慣れしてない癖に、小生意気に挑発してくるのに惹かれた。


味見だけのつもりだったが本気で喰ってやれば、等の本人は全然気にもしないことに呆れもしたな…。


数多居る女どもが待ち望んでいる、俺の隣に誘っても不機嫌丸出しで断られた事には嬉しい気持ちにもなったさ。



──会えば会うほどAに惚れていく……そんな自分に笑えてくる話だろう？」




呆れたように笑って見せる煉獄さんだったけど、言わずもなが…
私の顔面が真っ赤になってるコトだけは理解できた！

そんな、コト細かく……言わなくても…っ！良かったかな〜〜っ？

一つ一つ、思い出していく煉獄さんの表情はとても優しかっただけに、私は死んだ


「例え、惚れた弱みだったとしても…Aになら赦せてしまう自分が居る──そんな理由で納得してもらえたか？」
「……えっと、じゃ…っ私じゃなかったら……赦してないコトとは？」
「うーむっ、そうだな……まず、俺のとる行動に意を唱えるな…それから身の程をわきまえないで噛みつくと痛い目に遭うぞ？」
「……はぃ。ごめ、ご…めんなさい…っ！」
「ははっ！！Aだから赦してると言っただろう？？」


めっちゃ、身に覚えがある内容だっただけに震えた…っ
半泣きで頭を下げれば、笑って撫でられたけど…
いや、マジで聞かなきゃ…良かったか？？
好奇心で聞いてみたら痛い目に遭いました


なるほど…やっぱり彩華さんを庇ったこと相当、根に持ってるんだな……把握っ！




















「……彩華さんのこと許して貰えませんか？」

１９２話、愛されてる自覚→←１９０話、分岐選択

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す