組織のNo.2は最推しに瓜２つだった件について４

１８３話、上がる悲鳴 ページ37

まるで人聞きが悪いことを言う煉獄さんに一言文句を言いたくなったが、煉獄さんとのキスは確かに抗えないモノがあると言いますか…っ
何とも言い返せない苦悩に口を摘むんでいたら返事の代わりに中がｷｭﾝと疼いた


「……ッ、随分と身体は素直だな？」
「け、けして…わざとではなく…っそのこ、怖いんですっ！」
「怖い？」
「…ふわふわして自分じゃ失くなるのが、その…っ」


──っと言うのは嘘ではないが、半分は正解で
残り半分は、ただ恥ずかしいってのもある
壊れてしまうんじゃないかと思うほど初めての事だらけで普通に逃げ出したい
眼を逸らして上手い言い訳を必死に考え巡らせていたらきつく抱き締められた


「大丈夫だ…焦らなくていい……ゆっくり俺を受け入れてくれ」
「……んぐ…っ！」
「どうした？」
「それは…ズルいです、な…っ」
「はっはっは！！」


言い訳を考えていたのがバカらしく思えてきた
そんな事を言われてしまえば頷くしかない
普通そこは、気持ちいいのは怖くないよ〜〜とか言うもんじゃないのかな？？
薄い本だと鉄板ネタだぞ！！
まぁ、そこに煉獄さんらしさを感じてしまったから納得するしかない


「──A、ゆっくりﾄﾝﾄﾝしような？」
「…ぇ？、ぁ…っだめ…っ！そこ」
「ん？違ったか……なら此処か？」
「ひ、ぁ…っ違…ぁあ、い…ッん〜ッ！！」
「…………ここか、」


可愛らしい言葉とは裏腹にやってることは恐ろしいほどこの上ない
ゆっくり浅く腰を動かす煉獄さんに腕を回す力が増した
動く度に凝縮が強くなっていく感覚が怖い
止めて欲しい一心で首を振って懇願したが
ぐりぐりと押し潰す動きになった瞬間に締め付ける力が強くなった
一瞬の事で気のせいかと思ったが、狙いを定めた煉獄さんには誤魔化しは効かなかった
今までの比ではないほどの浮遊感に悲鳴が上がった


「まっ！待、っ…ぁ、…きょッ寿…んんッ！！ゆっ…くっ」
「…チッ！、…ふぅ──っ、すまない…君の弱点を見つけてしまったのが嬉くって…つい、な」
「ゆっく、りして…っくれなきゃ…やだ！あと、ぐりぐりも嫌です！」
「ははっ！我が儘だな」
「先に杏寿郎さんがゆっくりするって言いましたー！私聞きましたー！たー！」
「…うーむっ！むむっ」


ゆっくりしてくれるっと言った矢先に全くもって手加減の余地もない煉獄さんの容赦の無さに噛みつけば、口を曲げる煉獄さん
手加減をして貰わなければ普通に私が死んでしまう！！
我が儘だって言いたくなるさ！

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