173話、理性の切れる音 ページ27
「ふぅ──っ、A……俺の好きに動いても良いだろうか?」
「っ!!も、もう好きにしてくださいッ!!言わせんな!恥ずかしいッ!!」
「ははっ!!俺は至って真面目に聞いてるんだか…別にAになら主導権を握られても俺は構わんぞ?」
「〜〜ッ!!//もう、許して…くださいっ!///」
恥ずかしさの余り蒸発しそうになる程には熱くなった
耳元で囁かれる甘ったるい声に耐えきれるほど私のメンタルは強くない
煉獄さんから主導権なんてこの先……なんてあるかは分からないけど、取れないことだけは分かる
ギシッ
ぁ、動く──。
ぼんやりと動く瞬間を意識で捉えた瞬間だけは分かった
それから先は本当にされるがまま──
そう言った方が分かりやすかった
熱気に熱い吐息
「─っ!A…っ!もう少し足に、ッ!力を込めろ……ッ!!」
普段の優しい声とは裏腹な命令口調にときめかない方が無理だった
これは挿入されていないハズなのに、溶けるような甘い熱に声が自然と溢れ出る
多方面から襲い掛かる刺激に処理しきれない脳みそ
考えることを放棄し、彼に身を委ねる──
チカチカする感覚が一瞬過った瞬間、震える身体と真っ白になる視界
その後にくる脱力感に口から溢れる唾液がより一層の興奮材料になった
はぁ、…っはぁっ
「…っ煉…ご、く…さん…っ?」
煉獄さんは気持ちよくなっただろうか?
気だるい身体の中ゆっくりと煉獄さんの方を見れば、見たことを後悔するほど酷い色気のある雄がいた
ベッドシーツから伝わった生暖かい体液が太ももに触れた事から察するに、煉獄さんはちゃんと気持ちよくはなっている…ハズなのに
なんだ?この色気は……?
「…ぁ…のっ!──んぐッ!?ん、ふ……っんん!」
口を開いたのと同時に襲い掛かってきた煉獄さんの唇に塞がれ、流れるように舌が絡み合った
快感の余韻が残る中、抵抗もなしに受け止めれば先ほどの続きを促すような手付きで煉獄さんの手が胸に触れてきた
抵抗をしようにもそのたびに角度を返られ、抵抗するより先に呼吸の限界がきた
「はーっ……はぁ、はぁ…っ」
大きく酸素を取り込んでは肩で呼吸を繰り返した
ボヤける視界の中、私の上に股がり私を見下ろす煉獄さんを見つめた
あぁ、理性の糸が──
静かに上の服を脱ぎ捨てる煉獄さんの動きを見つめながら、理性の糸が切れる音が聞こえた気がしたんだ
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棗(プロフ) - クロさん» そんな!?勿体ないお言葉…ッ!凄く嬉しいです!これから…だなんて、えへへ〜っ!すみません。ご期待に応えれる作品であれば幸いなのですが、これからもヲタクライフ強火で書ければ…!っと思っておりますので、少しでも楽しんで貰えるよう頑張ります! (2021年12月7日 0時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - ナキサさん» ナキサさんっ!!ありがとうございますっ!ナキサさんにそう言って貰えると嬉しいです!!応援もありがとうございますっ!日々、頑張っていきますっ! (2021年12月7日 0時) (レス) @page46 id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - 私のお気に入りの作品の中で、一番好きな作品です。棗様、いつも楽しいお話をありがとうございます!若様とヲタクな夢主ちゃんのこれからを想像しながら毎日更新されるのを楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2021年12月6日 8時) (レス) @page39 id: 6871d01b79 (このIDを非表示/違反報告)
ナキサ(プロフ) - イケメンな若様、最高ですね〜!夢主ちゃんとの関係値が好きです。応援してます! (2021年12月6日 1時) (レス) @page39 id: 9d3d6315a8 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 梅好きさん» 梅好きさん嬉しい言葉をありがとうございます!優しい世界に泣きそうです!とりあえず、ティッシュをどうぞ…!とても恥ずかしい気持ちで一杯なのですが、そう言って貰えると本当に励みになります!これからも頑張りますで引き続きティッシュ片手に宜しくお願いします! (2021年12月4日 6時) (レス) id: f6f7f83bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:棗 | 作成日時:2021年11月28日 1時