二人の回復魔道士 ページ43
ユノはベルの言葉を遮った。
口喧嘩をヒートアップさせない為か、ランギルスに何か言いたいからか。
「恵外界出身のA先輩だって
なのでまずはA先輩を超えて……
金色の夜明けの団長になります」
「…へぇー…副団長の僕は眼中に無いってことね…！」
ユノの宣戦布告に、ランギルスはぴきりと青筋を浮かべた。
二人が張り合う理由が、また一つ増えた瞬間だった。
「っくし！！」
「大丈夫ですか」
「なんだか私のいないところで色々進んでいる気がするんdっくし！！」
(ヴァンジャンス団長かランギルス副団長ね)←正解
くしゃみを二回したAは、予感通り別の場所で色々と事が進んでいた。
Aと共にダイヤモンド軍兵の捕縛にあたっていた金色の夜明け団員は、メガネをカチャリとかけ直した。
「この後の予定はありますか？」
「薬を貰いにオーヴェンさんのところへ行きます」
「でしたら帰りは別々ですね」
「はい。レトゥアさんまた後で」
「ええ」
捕縛を終え、任務を終了させたAはレトゥアと軽く言葉を交わした後、オーヴェンのいる場所へ赴いた。
「あれ、ヤミさんにアスタくん。先程ぶりですね」
「おー」
そこで意外な人物と鉢合わせた。
アスタは重傷な上に戦場に飛び込んだので診てもらえとヤミに言われたのだそう。
ガチャリと扉を開けると、そこには目的の人物がいた。
「あ〜ヤミ！A！いらっしゃいいらっしゃい」
「この塔に似付かわしくないこのオッサンはこんな見た目通りこの国一番のヤブ医者でな」
「ヒドイ！」
なんとまあ雑な説明をされた者だが、実際のところ彼は素晴らしい回復魔道士である。
「まーオレもとれかかった腕をくっつけてもらったこともあるスゲー回復魔道士だからオマエも診てもらえや」
「私もお腹に穴空いた時治してもらいましたよ！」
「魔法帝直属の回復魔道士オーヴェンだよよろしく〜」
「アスタです！よろしくお願いしゃっす！！」
ヤミとAからのなかなか強烈な過去の怪我を聞いてもアスタは動じない。
「君の噂は聞いてるよ〜ヤミやAと飲んでる時とかにね」
「ホントっスか！？(魔法帝直属ってオレでもわかるぞ〜この人ぜってースゲー人だぁぁ！)」
アスタの思う通り、目の前の人物はクローバー王国一の回復魔道士である。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 263人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな - こちらこそ、ありがとうございます。 (2019年12月1日 20時) (
レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ななさん» 刺激的なお話ですね！書いてみます。ななさんリクエストありがとうございました。 (2019年12月1日 15時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
なな - リクエストです。夢主の義理の母が、来て夢主の結婚の話をしているところを、誰かが盗み聞きという話って書けますかね。 (2019年12月1日 13時) (レス) id: 1a6326dc3e (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 柚さん» 刀と驚きでほぼほぼ確定ですね！そうです鶴じいさんです。柚さんコメントありがとうございました！ (2019年11月16日 23時) (レス) id: 88d49bbab8 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - 人生には驚きが必要だ…!まっまさか!鶴さん!?鶴丸国永こと鶴じいなんですか!? (2019年11月16日 23時) (レス) id: 441c37839d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HANON | 作成日時：2019年9月28日 0時
