・ ページ5
「レベッカ！」
寝ていた赤ん坊をなるべく起こさないように抱えて早歩きでレベッカの元へ行ったA。
そこには弟妹であるルカとマルコはいなかった。
呆然としている中、再び先程の轟音が聞こえた。
音が聞こえた方から感じる氣から察するに、おそらくアスタかゴーシュだろう。
レベッカは軽く上に羽織ると外へ出て、アスタ達の方へ向かった。
「ちょっとアンタ達何やってんだい！？」
「ああっレベッカ！ゴメンナサイ色々壊してしまい！！」
「ってそれどころじゃない！！ウチの子達が居ないんだよ！！」
「何！？」
レベッカ同様外に出たAにしんしんと降る雪が当たり、彼女はその正体に気づいた。
「これって……！」
雪に魔力がある。
普通ならば、自然現象である雪や雨に魔力が入っていることはない。
それに気づいたのはAだけではなかった。
「これはただの雪じゃないね、魔力が込められている。おそらく魔法だ」
声の主はシスターテレジアだった。
「ウチの子達もいなくなった」
「オイババア…まさかその中にマリーは入ってねーだろうな…！」
「……残念ながらそうだよ」
マリーが拐われたことを知ったゴーシュはテレジアに掴みかかった。
それを止めたのはアスタとAだった。
「ゴーシュ先輩！！」
「どの道助けに行くことには変わりありません！！それにゴーシュくんの魔法と私の魔感知なら直ぐに駆けつけられます！！」
魔法騎士である彼らが行けば大丈夫だろう。
頭ではそう思っていても不安が離れない。
「Aさん！」
「ノエル！」
「さっきこの雪が降ってから子供達があっちの方向に向かって行くのを見ました」
「………確定ですね」
ノエルから状況を聞いたAはバラバラだったパズルのピースをはめた。
「ここの街の子供達は魔力が高い子が多いです。だからこの雪の魔法で操って集団の誘拐をした。今ノエルが示した方からこの雪魔法の元が僅かに感じます」
つまりこれは、完全に計画的な誘拐だということ。
ゴーシュやアスタは今にも助けに行こうとしているが、万が一敵の戦力がこちらよりも大きいことも考えて魔法騎士団本部に通報もしなければならない。
「私とアスタくんとゴーシュくんで子供達を救出しに行きます。ノエルは魔法騎士団本部への通報をお願いします。あと、」
一呼吸置いてノエルと向き合った。
「この町の人達を頼みます」
「！はい！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 466人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HANON(プロフ) - Amaneさん» 大正解です！母がよく韓ドラを観ていて、そのシーンと台詞が凄く印象に残っていたので使いたいと思っていたんです。Amaneさんコメントありがとうございました。 (2020年2月24日 21時) (
レス) id: cf411dd6ee (このIDを非表示/違反報告)
Amane(プロフ) - ウィリアム様カッコイイ〜！！そして主人公めっちゃ好みです！笑 所で王様の価値の話ってあの韓ドラが元ネタですよね！違ったらごめんなさい…もしそうなら、お話してみたいです笑 いきなりのコメント失礼します！ これからも応援しています！笑 (2020年2月24日 21時) (レス) id: 1a3aa9e49a (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - NONAMEさん» ノゼル団長は大体何やってもカッコいいから素敵ですよね！NONAMEさんコメントありがとうございました！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: ed41bbef6e (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - ノゼル様かっこいいいい!!こんなかっこいいノゼル様書いて下さってありがとうございます！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: c3aeec0d97 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - いらとやさん» 投票ありがとうございます。私も誰にするか迷っていて、皆さんに決めていただきたいと思ってアンケートを作りました。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2019年8月11日 8時) (レス) id: ed41bbef6e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HANON | 作成日時：2019年6月5日 19時
