・ ページ31
「リヒト様！手助けお赦しください！！」
ヤミの攻撃にさすがに危機を感じたのか、ヴァルトスは空間魔法を使って攻撃を回避させた。
ヴァルトスがこちらに魔法を使ったということは、余力があるということだ。
「おいこら小僧！！何腑抜けてやがるこのバカタレ！あのガリガリくんはテメーに任せたんだ！どうにかしろ、お前の
「っはい！！」
氣が読めるようになったとはいっても、密度の高い攻撃は魔力のないアスタは防ぎきれない。
だが途中で何か策を思いついたのか、アスタは持っていた剣を2本とも投げ捨てた。
「唯一の武器を捨てるとは……正気を失ったか！？ならば望み通り特大の一発をくらわせてやる！」
ヴァルトスがアスタの近くに一際大きな空間を展開して、自身の攻撃魔法を溜め込む。
「うォォォらァァ！！！」
アスタはその“近くに展開された空間”の方へ突進して、ヴァルトスを間合いの内へ入れた。
そして武器を取るのかと思いきや、持ち前の筋肉が入った拳でヴァルトスを思いっきり殴った。
成人男性すら怯む威力の一撃に、今度こそヴァルトスは倒れた。
一部始終を見ていたヤミは爆笑する。
「ぶわははははは！！ただぶん殴るって！！オマエやっぱおもしれーわ！！」
「油断したな」
「そりゃテメーだ」
余所見している隙に攻撃するつもりだった彼の光魔法は、光とは相反する闇魔法によって防がれた。
「闇魔法 “黒穴”からの、闇魔法 “闇纏・黒刃”」
アスタ同様、氣を読んでいたヤミは黒穴で光魔法を吸い込み、すぐさま闇を纏った刃を飛ばした。
その攻撃は見事相手に命中する。
「……やられたね。約5ｍ以内か？範囲が限定されているだろうが、私の魔法を吸収し私の動きを止める魔法があるとはね。
闇魔法、素晴らしいよ！私の光魔法と唯一の天敵属性！
ただ闇魔法は極端に
的確にヤミの魔法と戦い方を述べた。
今の戦いだけでスタイルを言い当てられたことにヤミは驚くのかと思いきや、一切表情を変えずタバコを咥えたまま相手を指差した。
「正解！」
「何でエラそーなの！？」
ヤミは至って通常運転だった。
「………ぅ、」
戦いの隅にいる彼女の手が僅かに動いたのは、誰の目にもとまることはなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 466人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HANON(プロフ) - Amaneさん» 大正解です！母がよく韓ドラを観ていて、そのシーンと台詞が凄く印象に残っていたので使いたいと思っていたんです。Amaneさんコメントありがとうございました。 (2020年2月24日 21時) (
レス) id: cf411dd6ee (このIDを非表示/違反報告)
Amane(プロフ) - ウィリアム様カッコイイ〜！！そして主人公めっちゃ好みです！笑 所で王様の価値の話ってあの韓ドラが元ネタですよね！違ったらごめんなさい…もしそうなら、お話してみたいです笑 いきなりのコメント失礼します！ これからも応援しています！笑 (2020年2月24日 21時) (レス) id: 1a3aa9e49a (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - NONAMEさん» ノゼル団長は大体何やってもカッコいいから素敵ですよね！NONAMEさんコメントありがとうございました！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: ed41bbef6e (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - ノゼル様かっこいいいい!!こんなかっこいいノゼル様書いて下さってありがとうございます！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: c3aeec0d97 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - いらとやさん» 投票ありがとうございます。私も誰にするか迷っていて、皆さんに決めていただきたいと思ってアンケートを作りました。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2019年8月11日 8時) (レス) id: ed41bbef6e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HANON | 作成日時：2019年6月5日 19時
