白夜の魔眼の頭首 ページ21
シスターテレジアやAを傷つけられたことで、アスタとゴーシュは怒りの矛先をリヒトと名乗った男へ向ける。
男はその2人には目もくれず、抱き抱えたサリーを見て金色の瞳から涙を流した。
「こんなに我が同胞を傷つけて可哀想に…サリー」
「リヒト様……」
「……？」
彼の表情と言葉に困惑するアスタ達。
ただ1人、Aだけがどちらかというと困惑というよりも疑問が頭をよぎった。
痛む体に鞭を打って頭を回転させる。
彼の“氣”が嘘をついている。
(…でも、今それを考えるのは得策じゃない)
動ける程度に回復魔法で傷を治したAがゆっくりと起き上がると、白夜の魔眼頭首の隣から見覚えのある空間魔法が出没した。
「昔の研究所に行くというので空間魔法を使ったのですが、こんな事になっていようとは…」
「オマエが責任を感じることではないよ、ヴァルトス。彼らがまた何か卑怯な手でも使ったのだろう」
ヴァルトスと呼ばれた空間魔道士は、頭首の足元に空間魔法を展開した。
そこにサリーを下ろして、彼女を戦線から離脱させる。
「…先程、いつだって犠牲になるのは弱き者だと言ったね……。
それは違うな……
犠牲になったのは
嫉妬され
恐怖され
差別され
迫害され
奪われた」
そこまで言うと、彼は視線だけをAの方に向けた。
「……
テレジアとネージュの治療に専念していたAには、その小さな呟きは聞こえることはなかった。
「だから我々はクローバー王国を赦さない…。今度は我々が君達を滅ぼし…我々の国を創る」
「何ワケのわかんねーことゴチャゴチャ言ってんだァ！！先に仕掛けたのはそっちの方だろがコノヤロー！！」
「先に仕掛けたのは貴様達の方だ。汚らわしい口を閉じろ」
放たれた光魔法の攻撃がアスタの足を貫いた。
「ぐあぁぁ！！」
「アスタくん！！」
テレジアとネージュの応急処置が終わったAは、アスタを護る体勢をとろうと頭首を見る。
今一度頭首の方に目を向けたAは、大きな瞳をさらに開いて驚愕した。
「四つ葉の、
「ユノと同じ…！！」
無数に存在する魔法属性の中でも最上級の光魔法。
否が応でも感じる膨大な魔力。
極め付けは四つ葉の魔導書。
勝てるのか、この男に。
そう思わずにはいられなかった。
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HANON(プロフ) - Amaneさん» 大正解です！母がよく韓ドラを観ていて、そのシーンと台詞が凄く印象に残っていたので使いたいと思っていたんです。Amaneさんコメントありがとうございました。 (2020年2月24日 21時) (
レス) id: cf411dd6ee (このIDを非表示/違反報告)
Amane(プロフ) - ウィリアム様カッコイイ〜！！そして主人公めっちゃ好みです！笑 所で王様の価値の話ってあの韓ドラが元ネタですよね！違ったらごめんなさい…もしそうなら、お話してみたいです笑 いきなりのコメント失礼します！ これからも応援しています！笑 (2020年2月24日 21時) (レス) id: 1a3aa9e49a (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - NONAMEさん» ノゼル団長は大体何やってもカッコいいから素敵ですよね！NONAMEさんコメントありがとうございました！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: ed41bbef6e (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - ノゼル様かっこいいいい!!こんなかっこいいノゼル様書いて下さってありがとうございます！ (2019年9月22日 22時) (レス) id: c3aeec0d97 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - いらとやさん» 投票ありがとうございます。私も誰にするか迷っていて、皆さんに決めていただきたいと思ってアンケートを作りました。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2019年8月11日 8時) (レス) id: ed41bbef6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2019年6月5日 19時
