疑問点とケーキ 利衣也 ページ31
私は歩きながら北斗さんにいろいろなことを教えてもらっていた。
ここに来てからどうしているか、ほかの人はいるか、など。
私にとっての能力と他人の能力が違うことも知った。
でも、一番気になったのはあの雪豹。
動かしてあげたい。なんて思った。
「あ、着きましたにゃん!」
でも、私はお金を持っていないことに気付く。
バックの中身を漁っても、あるのは勉強ノート。
これってツケとかになるのかな?
「本当だな。」
北斗さんは喫茶店のようなお洒落なケーキ屋さんに入っていく。
私は追いかけて直ぐに入っていく。
「いらっしゃいませ!お席にどうぞ。」
冷静で凛とした声が届く。
私はこのケーキ屋さんの無駄な静けさが気になる。
「ここ…人気無いのかにゃ?」
私は小さく呟く。
目の前にいた北斗さんは何時の間にかショーケースの前にいた。
私は綺麗な景色が見える場所を選び、荷物を置いた。
北斗さんは店員さんと話している。
何の話だろう?ちょっと気になるけど分からない。
「…では、このチーズケーキで!」
凛とした声が響く。
「畏まりました。」
私は席に着き、メニューに目を通す。
私は結構高そうなパフェに目が引き付けられる。
すると北斗さんが私の席の前に座った。
「利衣也さんは何にするの?」
北斗さんはチーズケーキを持って待ってくれているのか、手を付けない。
「えっと、このパフェにしようと思ってますにゃ」
私は北斗さんを待たせるのはまずいと思い、直ぐに頼む。
「今回お客様はハッピーデイですので、全ての金額が無料になります!」
注文が終わった瞬間、そういわれた。
私と北斗さんは顔を見合わせた。
「え、えっとでも、」
私の反論を遮るように、
「いいじゃないか。ありがたく受け取ろう。」
そう言われたら、困ってしまう。
「ま、いっか。」
届くまで私たちは雑談をする。
私のパフェが届き一緒に「いただきます」と言う。
やっぱり北斗さんって頼りになるな。
なんて思っていると、森に人ではない何かが見えた気がした。襲われそうな人も。
人影にすら見えない気もしたけど、嫌な予感。
「どうかしたのか?」
北斗さんには見えていない?
「何でもないですにゃ。」
北斗さんはさっきの方向に目を向けた。
「あれは…」
一瞬言葉を濁した後、北斗さんは言った。
「食べ終わったら、能力の簡単な理解の為にも、森へ行かないか?」
私は興味津々で、首を縦に振った。
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ナナネコウサギ(プロフ) - 更新終わりました。 (2019年7月9日 6時) (レス) id: 9eeb5e90d1 (このIDを非表示/違反報告)
ナナネコウサギ(プロフ) - 更新します! (2019年7月9日 6時) (レス) id: 9eeb5e90d1 (このIDを非表示/違反報告)
グランディ(プロフ) - 更新しました!! (2019年7月8日 21時) (レス) id: 12bfae36c2 (このIDを非表示/違反報告)
グランディ(プロフ) - 更新します! (2019年7月8日 20時) (レス) id: 12bfae36c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナネコウサギ(プロフ) - 更新終わりました。更新しますのメッセージうち忘れました。すみません。 (2019年7月8日 20時) (レス) id: 9eeb5e90d1 (このIDを非表示/違反報告)
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